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ポリシーウォッチ 緊急シンポジウム「アベノミクスを語る」



アカデミーヒルズで行われたチーム・ポリシーウォッチによるシンポジウム「アベノミクスを語る」~加藤寛先生を偲んで~に参加しました。

アベノミクスによる経済再生への道筋は、「金融緩和」、「財政出動」、「成長戦略」の3本の矢によって拓かれようとしています。

そんな中、チーム・ポリシーウォッチの代表も務めていた加藤寛先生が1月30日に亡くなりました。
シンポジウムに参加しながら、ふと加藤さんが参加されていた2009年のシンポジウムを思い出してしまいました。
今政権に復帰した自民党の経済政策と、人事を見たらカトカンさんだったら何て言うのだろうかと思わずにいられませんでした。

今回のシンポジウムは、政策の話しに入る前に、加藤先生を偲ぶということで、加藤さんらしいエピソードが沢山紹介されました。
加藤寛先生は、国鉄民営化を始め日本の行政改革の象徴とも言うべき方だと思いますが、竹中さんを始めポリシーウォッチのメンバーに直接的に与えた影響も大きかったのだなぁ、、改めて実感しました。本当に偉大な人だと思います。
今回は、今までのシンポジウムとは違い、皆が何か大事なことを共有できた時間ともなり、いつもより会場に一体感があったように感じました。

加藤先生が残されたメッセージで印象深かったのが、

”行動なければ学者をやっている意味がない。迷ったら行動する”
”実学としての学問と社会的情熱が大事”

という言葉です。
加藤先生の生き方をまさに表していると感じますし、ポリシーウォッチのメンバーのような人達が続くのだと思います。
亡くなってしまったことが本当に惜しいと感じます。

さて、シンポジウムの内容、アベノミクスについては、色々な意見が出ました。

前提として共通していたことは、「成長戦略なくして成長なし。規制緩和が大事」ということであったと思います。

★松原さん
・これまで、金融政策とマクロ政策を連動させてこなかったことが大きな問題。日銀と財務省が上手く連携していなかった。
・白川さんのいた日銀では、アコードを取り決めても嫌々なのだから、人事が変わった4月以降からはしっかりとやるべき。
・ムードで経済は動くということはあると思うが、ここまで動くものだと驚いた。
・これまでは政策に対する実行体制が問題で市場からの信頼感を得ていなかったが、今は3本の矢とセットになって安心感がある。自民党が政権を取る前から、反省して改善点を出していた、やるべきことをチェックしていたと思われる。
・①プライマリーバランスを0にする目標を立てて、②成長戦略を立てて、③消費税を上げて、といった議論をするべき。安部さんがするべきだと思う。
・成長戦略については、福祉・補助金とイメージしがちだがこういった産業政策は、本当にやるべきなのかについてもっと議論が必要。産業政策を強く支持している人が多いが国家資本主義への分かれ道になると思う。
・公共事業についても費用対効果を分析しROEをきちんと見なくてはならない。

★野村さん
・アベノミクスをきちんと理解していない人が大臣にいる。これが問題になると思う。
・財政、社会保障、毎年1兆円増えている。「国土強靱化政策」これはメンテナンスにすごいお金がかかるが、そういう時代に突入した。PFIやインフラファンドなど、民間の知恵やお金、海外からの投資の導入が遅れている。
・成長戦略がおかしい、官僚が決めて出来るわけがない。今までにもことごとく失敗している。省益が拡大し、天下り先が増えている。それよりも規制緩和が必要。例えば日本の食について言えば、仏で日本酒の消費が増えている。グラスでソムリエが日本酒を語っている。ブランド価値が非常に高い。ここに株式会社がどれ位参入できるのか?農地法の改正をやり、農家が株式化すればブランド化出来るし学生の就職先も増える。
・TPPに参加し協議する必要があると思うが、条項が複雑なので弁護士など専門家を入れて対応しないと専門的すぎて分からないことが多すぎると思う。現状は官僚のみで対応しているため、後で問題が起きてくる。

★富山さん
・3つの会議(産業競争力会議/経済再生諮問会議/日本経済再生本部)が上手く連動していないと思う。3つの会議を連動させなくては成長しない。
・戦後は重工業、半導体産業など成長の教科書が先にあったが、今や何をターゲティングしてよいか分からない時代になっている。そもそも何をイノベーションするかについて決めていてはイノベーションにならない。イノベーションは予測できないからこそイノベーションになる。企業の新陳代謝をもっと進める必要がある。
・企業の新陳代謝のためには、再編、合併などガバナンスを効かせ、ゾンビ企業を延命させないという考え方が大事だが、下手をすると政府から圧力がかかり、ゾンビ企業を延命させてしまう。金融機関、政府やマスコミから圧力がかかる。改革をしようとすると袋だたきにあう。自分が改革をしていたときに袋だたきにあったが、加藤先生が助けてくれた。来てくれて「富山さんが正しい」とバサっと言ってくれた。お陰で改革が進んだ。官民ファンドをやろうとしているが、政治的圧力がかかりやすく、既存権益を持ってる人が圧力をかけ、ゾンビ延命が起きてしまう。
・ターゲティングポリシーには反対。競争政策をどうするか?どういうルールを作るかを考える必要がある。倒産法を改正し会社の整理を素早くすることが大事。ドイツでは会社の整理がものすごく早いが、ユーロ圏で経済が唯一上昇している。また同時にガバナンスの改革も必要。会社も2~3年赤字ならば社長に首が飛ぶといったような改革をする必要がある。

★フェルドマンさん
・白川さんの退職金の評価について。誰が一体評価するのか?業績定数があるが、結局デフレを脱却出来なかった。自分達が作った組織で現状は評価することになっていて、そこに白川さんも含まれる。自分で自分のことを厳しく評価できるのか?結果を出していないがそのことをきちんと査定できるのか?日銀総裁の評価の仕組みを変える必要がある。でなければ同じ事を繰り返してしまう。
・財政政策については黒字化が目標だが、基礎的財政赤字が現在約7%、7年間で本当に黒字化を達成できるのか?黒字化は無理でも3~4%にしなければならないと思う。そしてそのことについては歳出削減でいくのか、消費税アップでいくのか国民が決めなくてはならないこと。

★竹中さん
・2020年にまでに財政赤字を0にする。GDP比7%。2001年の骨太政策で08年には赤字が5.5%になった。10年間で0にするならば、毎年0.5%の負荷となる。現在はその倍になっている。財政規律が現状大変下がっているが、こういう議論を誰もしていない。本来、経済財政諮問会議で議論されなければならないことだけれど、いつ示すかも示されていない。
・規制緩和が大事、よくウォッチする必要がある。・ターゲティング・官民ファンドなど、自民党の政権公約が入っているが、官僚が作り仕切ってしまう。規制緩和が進むためには世論を味方につける必要がある。2000年に日本は規制の少ない国の順位付けで40位であったが、2008年規制緩和が進み28位となった。しかしマスコミが行きすぎた規制緩和が問題として報道を行ない、野党の政権与党を叩く材料として使った。現在では規制緩和が進まず47位になっている。このままでは日本の国力は落ちることになる。メディアも問題である。


以上、ポリシーウォッチのメンバーの方々から意見が出ていたが、竹中さんの意見も含め、3つの会議もなかなか厳しいのかなぁと感じる。
アベノミクスに期待したい個人としては、節に3本の矢の連動を期待したいが、現状では不安の方が大きい。

しかし会議の意志決定のやり方を見ていると、何となく政府の思惑も見えて来る。

例えば産業競争力会議について言えば、議長は安倍さん、担当大臣は天利明さん。会議のメンバーは民間の識者と議員で構成されていて、結構このシンポジウムで述べられているような意見を出している。おそらく民間の識者の多くは特定業界や分野に予算をつけるターゲティングポリシーには✕、規制緩和が必要だという論調になっていると思われる。かつての失敗を見れば誰もが理屈を理解できると思う。
しかしながら、担当大臣にはそれなりの思惑もある。特定業界から支援を受けている、もっと明確に言うなら、例えば医師会や農協から支援を受けている議員は、かなりのプレッシャーを受けているはずで、この支援団体の意見を無視しして、規制緩和をバンバンやってしまうもしくはTPP交渉を初めてしまうということはなかなか出来ない。選挙区によっては、自分の選挙での浮沈がかかるだろうから、その辺りはシビアに受け止める議員も多い。

マスコミからは、識者メンバーと天利大臣の対立がというか揉めていることがよく報道されている。
しかし、最後に決断を下すのは安倍総理となっているので、天利大臣の主張とは違う意志決定も起こる。

そう考えると、うがった見方かもしれないけれど、政府は(安倍さんは)あえて例えば産業競争力会議において対立を起こしているのかもしれない。
支援団体を配慮する自民党が母体ということを考えると、そうせざるを得ないのではないか?簡単に賛成!なんてやれるわけないし。
また対立のマスコミ報道を通じて、既存権益団体とは関係の無い世論を味方につけ、規制緩和の道筋を作ろうという思惑もあるのかもしれない。
そして最終的には、担当大臣も既存権益を守るためによく頑張ったけれど、安倍さんが世論を考慮しながら意志決定することで、”仕方なかったのごめんなさい”みたいな構図で進めて行こうとしているのではないだろうか?

そう仮説を立ててみると、竹中さんも分かって演技している面もあるのではないだろうか。

この中でのポイントは、やはりマスコミの論調であろうと思う。

君主論を書いたマキャベッリの本を読むと面白いことが書いてある。
ルネッサンスの時代では既得権益を持っているのは貴族です。
貴族は自分達に得することをやっている。そこを変えようと思っても簡単に君主は貴族達に勝てない。
そこで世論を味方につける、国民に訴えて支持を取り繋がりを作っていくと、貴族にツブされることはない。

現在の日本でも同じである。
世論を味方につけることが大事。そのための、第一段階はマスコミが鍵となる。
上手くマスコミを活用して、既得権益の問題点、規制緩和の必要性を説いて行かないと、普通の人にとって規制緩和の必要性ってやっぱり薄いと思う。
小泉内閣の時のマスコミの規制緩和に関する論調は本当に酷かった。規制緩和=悪としか捉えていない報道ばかりが目立ったと思う。
経済に疎い記者が多いせいなのかもしれない。

後は、規制緩和とかTPPは海外で勝負できないないと思っている農家にとっては”自殺せよ”と言っているのと同じこと。
そこはやっぱりなにがしかのインセンティブが必要。JAも国内しかやっていないからこんな問題を起こしているのではないだろうか。
海外向け販売のJAを作る。もしくはJA以外の販売ルートを推奨し、JAだけでやっているシステムそのものを見直す必要があると思う。

まぁ、、、参院選の後、どう変わるかが安倍政権とアベノミクスの正念場なのかもしれない。



政治、社会 : 00:57 : comments (x) : trackback (x)
「首相」より「制度」を変える時期

管首相が退陣することになって、これで少しは改善されると思ったのも束の間、民主党代表選の候補者を見ていると、ガックリ肩が落ちてしまう。

8月25日発売の週刊文春は、候補者を並べて「馬鹿のかお」と揶揄している。

このガックリ感、候補者の顔ぶれだけではなく、民主党そのものへの失望感が加わっているので結構重い感じとなる。

しかも、今回の代表選で最悪な点の一つは、投票までわずかな日程しかなく、まともな政策論争が出来ないという点である。
それぞれの候補者が世論に政策を主張して是非を問うべきことも出来ず、水面下の取引き、誹謗中傷が飛び交い泥沼な状況になること必須。

もともと、国民は、民主党に「汚職・金権のないクリーンな政治、政治主導の政治、行政改革=天下りの根絶と無駄使いの排除」を求めて2009年に投票した。
しかし今回の代表選は増税に関する話しだけで、世の中が求めている(おそらく)民主党がもとより主張していた政策について語る候補は誰もいない。

一国のリーダー、首相を選ぶのに、有権者として関与できないことに対して、かつてこんなにフラストレーションに感じることはなかったように感じる。
米国の大統領選挙の場合、1年半かけて候補者同士が戦う。
その間に政策も議論されるし、弱点も露呈されるので、おのずと問題があったり力足らずな候補者は落ちていく。
(長いから選挙資金が重要、オバマ陣営はかなり集めているらしい、よって再選可能性大。この点どうお金を集めるかの問題はありますね...)
しかし、これによって、すぐに辞めるような人/もしくは資質に著しく欠ける人を選んでしまうような事態を防げるのではないかと思う。
また政策議論によって、政策の利点や欠点も国民にも理解されてくる。

日本の場合、ただでさえ短い代表選なのに、今回は民主党の『代表選挙規制』を無視して2週間の期間を取らないでやることになる。
候補者の誰1人、代表選挙規則について、何も言わないのも不思議~な???党である。

また、約130人のグループを抱える小沢さんへの各候補者のスリ寄りは露骨。
『数は力』とばかり、すっかり古い自民党の頃にタイムスリップしてしまったかのよう。

出馬を見送っていた前原さんも結局出馬することになったが、当選しても、おそらく色々な人から色々なことを約束させられて、がんじがらめになるだろうと思う。

更に、民主党には党の『綱領』がないらしい。ぎょ
合意の形成についても仕組みがないし、極左から右派まで思想理念がバラバラの組織なので、一貫性のある政策を煉る/通すことは出来ない。
現在の民主党のような、無理した寄り合い所帯では誰が代表になっても、問題は尽きないだろうと思う。

志のある民主党の若手議員には、思い切って党を出てみてはどうだろうか、というか出て欲しい。
今の寄り合い所帯の民主党では、永遠に責任を持って政権を担える状態にはならないだろうし、いつまでたっても、スポンサーである鳩山さんも小沢さんも権力を手放さないだろうと思う。小沢さんに至っては、かつての自民党時代に身に付けた『数は力』=『金は力』の政治スタイルを絶対に変えないと思う。
今回の代表選を通じて、再びお金が入ってくるようなポジションを、何らかの方法で巧妙に仕掛けてくるでしょう。
そんなことがまかり通っちゃうのも、議会が首相を選ぶという現行の制度の大きな問題点である。

今のように、変化を求められる時代においては、大統領に匹敵するリーダーシップが日本の政治にも必用なのではないかと思うのだけれど、首相公選制をやはり真剣にテーマとして取り上げる時期に来ているのではないかと思う。(超党派議員で議論が交わされているので今後に期待したい。山本一太議員のブログより

現在の民主党のような代表選を行っていたら、民意を受けた人が国に必要な政策を実行するのではなく、民意を受けそうな人に特定派閥グループが自分達の派閥利益を優先した交渉を行うので、結局特定派閥議員の利益を守る人が首相になってしまう。
まぁ、派閥への約束はあくまでも口約束だから、当選後は知らんぷりも出来るけれど、前原さん他の候補議員にそんな肝の据わった図太さはないと思う。
前原さんも最初はこぶしを振り上げて威勢はいいが、後でいつも尻すぼみになる、ぐらつく人である。

今必要なのは、首相を変えることではなくて、まず制度を変えることではないでしょうか。








政治、社会 : 07:30 : comments (x) : trackback (x)
政治主導を本気で考えるならば

8月11日、民主党が「再生買取エネルギー法案」の修正案を、論点をペーパーでエネルギー庁に丸投げし作成させていたことが分かった。結局民主党内で十分な議論もせず官僚頼りなことがまた露呈。

民主党が金看板として「政治主導」と唱えながら、これまでまったく政治主導出来ていないことは、周知の事実であると思うけれど、3つの原因があるのではないだろうか。

①政権与党の経験が浅いため官僚機構を動かすシステムと術に欠ける
②実はもともと政策立案能力の高い人がいないし、いい外部ブレーンがいない?
③党内の意見を集約できず一枚岩になれない
(党内は中道右派から極左まで、色々な思想を持った政治家の寄せ集め、かつ党内の意思決定や政策決定のプロセスが見えないし、議論形成の仕組みも見えない。)

今の民主党を見ていると、「共通理念を欠いたバラバラ体質の素人集団による思いつき政治の政党」と表現したくなる。

いずれにしても、行政改革も全く進むどころか逆行し、国がどの方向へ向かっているのかまったくもって不明な今、政治家がリーダーシップを発揮して、国のあるべき姿を提示し、国という大きなシステムを動かしていくことが本当に必要と思う。(けれどなかなか出来る政治家、政党がないですよね~)

特に米国の国債の格付けが下がり、欧州の問題もどうなるか分からない状況で、国の舵取りがしっかりしていなければ、日本はこの波の悪い影響を受けて後手に回るだけの無策な国となってしまうと感じる。

少し前に戻ると、小泉元首相は、「郵政改革」を旗印に、「政治主導」を発揮した数少ない政治家だと思う。
小泉元首相に対しては色々な意見もあると思うけれど、政治家として自分が目指したことに向けて、周りの政治家、そしてブレーンや官僚を巻き込み、殆どのメディアを敵に回しても、世論を味方につけて、郵政改革を実現できたことは事実である。あれだけメディアを敵にまわしても、長期政権を維持できる政治家は、世界中探してもそうそういないだろうと思う。
そういう意味で、小泉さんは突出した政治家だったと言える。

小泉政権下では、規制緩和を行い構造改革も進んでいた。格差社会を生んだと民主党や共産党に批判されていたけれど、今の民主党政権下の方が格差社会を生み出している。統計ではっきりと出ている。

2010年に出版された英のブレア元首相と米のブッシュ元大統領の回顧録の中に小泉首相が登場しているが、
『イラクをめぐり「米英」と「仏独」の対立が高まっていた2005年の夏、シラク大統領が「料理がまずい国の人間は信用できない」と英国を非難する方言騒ぎが起きた。(本人は放言を否定しているが)。この数日後、英国グレンイーグルズで開かれ、ブレア氏が議長を務めたG8の晩餐会でのことである。小泉氏は出てきた英国料理をガツガツとほおばりながら、「ヘイ、ジャック(シラク氏)、英国料理はうまいだろう、どうだ」と、大音声でシラク氏をからかったというのである。
「シラク放言」は既にヨーロッパ中のメディアで報じられたばかりだ。食卓を囲んだ首脳たちはそのことを思い出し、小泉氏の発言をシラク氏に対する痛烈な皮肉と受け取って、どっと笑ったのである。満座の席でしかも英女王までもが「いったい、何のお話し?」と尋ねたために、シラク氏はとうとう自分が放言をしたと報じられたことから始めて、すべてを女王に自ら説明しなければならない羽目に陥った。
しかし、小泉氏は、かさにかかったように、新たな料理が運ばれるたびに「うまい、うまい」と挑発を続けたという。ブレア氏もこの場面を内心では相当楽しんだようで、「シラク氏はしまいには、そばにいる護衛官の銃をつかんで小泉氏を射殺しかねない」様子だったと回顧録に記している。いかにも、相手が誰だろうと物おじしない小泉氏の豪胆ぶりを示す一場面といえそうだ。』(産経新聞論説委員兼編集委員:高畑昭男氏のブログより引用)


このG8の数日前に、イラク戦争を反対していたシラク、シュレーダー、プーチンの3人でロシア国内で会談したことが分かっていた時期なので、小泉さんは内心、意趣返しでシラクをたたくいい機会と狙っていたのだろうと思う。
しかし、英国女王も出席する晩餐会の席とは、小泉さんも相当肝がすわっている。

管首相は、今回、小泉さんのやり方をまねて、何とか政権の座に居座りたかったようだが..、“出来る限り総理大臣の権限を使う”、“シングルイシュー”で臨むなど、表面だけマネたがまったく上手くいかなかった。

そもそも、管首相には一貫した大義がなく、世論や時流のテーマでコロコロ変わる。人の心に残るメッセージがないし、声にも思いやりや他者への尊重がまったく感じられない。
一番大事にしていたのは「権力の座に出来る限り長くしがみついている」ことのように見えた。

その点、テレビの映像は怖い。自分の性格を隠そうとしても、鮮明な映像と音声が伝わることによって、しゃべり方、声の感じ、顔の表情によって、その人の『印象』(いい感じか/嫌な感じか)が視聴者にはっきり伝わってしまう。

他者を尊重していなければ、それは言葉にも声のトーンにも、表情にも出てしまうので、「何だか、この人傲慢でいやな感じ」と、理屈抜きに悪印象が相手に伝わってしまう。

小泉さんの場合も、メディアを敵にまわして(特に朝日)、批判をされ続けていたけれど、TVの映像に登場する小泉さんは、毎回、印象度の高い態度、メッセージ、表情、声のトーン、そして一貫性を持っていた。

逆に毎回決まって批判するキャスター、コメンテーター、野党の政治家、郵政族の議員達は、態度、表情、メッセージ、声のトーンに、何とも言えない嫌な感じが溢れていた。
そもそも、人間、文句ばかり言っている人を面白がっても、意識の底ではあまり好まないものなのだろう。

小泉さんが国民の多くに支持されたのは、TVを通じて伝わってくるそれらの「好印象」と、「一貫性ある信念-ブレのなさ」によるところが大きいのではないかと感じる。
自制心が強く、かつ感性で物事を捉えることの出来る人だと感じる。

小泉さんのやり方を表面的にマネる人は今後も出てくるかもしれないが、本当に小泉さんのように出来る人は、なかなかいないと思う。野心が強くて、人の気持ちや心理が分かる人って少ないし。

だから、話しを戻すと、「政治主導」を実現していくには、『属人的』なことを期待しても難しいし、確実性がないので、政治主導で進められる『仕組み』が必要だと思います。
今自民党では、「再生エネルギー買取法案」に関する修正案に向けて、会合が行われています。
現時点で18回に及んでいますが、各議員の見解を重ねて修正案を作成しています。

これらの政策を決めていく取り組みは、一つの『仕組み』として今後も積極的に行うべきと強く思います。

石破政調会長が、12日の党総合エネルギー特命委員会で「今回の再生エネ買取の修正案は、官僚に一切依存せず、丁寧に議論を積み上げて作られた。政治主導の政策決定プロセスのモデルになり得る。今後政権に返り咲いてもこのスタイルを続けなくてはならない」と発言したそう。
自民党は、今、与党から外れて学んでいる教訓を、与党になっても忘れずに必ず生かして欲しいです。

また「政治主導」を進めるためには、もうひとつあります。政策そのものを、アメリカのように、「ランド研究所」のような中立的で優れたシンクタンクに依頼するということも一つの方法だと思います。
族議員からも、縦割り行政の省益からも、圧力団体からも、まったく影響を受けない、色々な国からの研究者を受け入れる優れたシンクタンクに政策を外注し検討することができれば、官僚に頼らなくとも政策を立案できるし、色々な視点を含めたいい政策を立案できると思います。
アメリカの場合、そもそも政権交代によって官僚も入れ替わるので、ランド研究所のような長年存続している優秀なシンクタンクが政策決定においては必要なんだろうと想像しますが。

余談となりますが、「みんなの党」の動きを見ていると、何だか最近???な感じゆえに、ちょっと期待出来ない気がしてきた。
もともと、「みんなの党」のお客さんて都市のサラリーマン層とかだろうと思うけれど、最近の様子みていると、まったくもってお客さん層を見誤っている感じがする。
もっと経済政策に特化した政策を打ち出さないと、前回、「みんなの党」に投票した人達も、見限っていくような気がする。まぁ駄目なものは早く駄目と分かった方がいいけど。


今、自民党が踏んでいるような議論の形成は、寄せ集め集団の民主党では無理だろうと思う。
自民党も民主党も、若手議員は互いに政策を共有できる人達がいるので、そういう政治家が集まれば、もっといい政党が出来そうな気がするけれど、実現は難しいかもしれない。

自民党の若手に頑張って貰うことが、より良い方向に進む道なのか。


政治、社会 : 13:22 : comments (x) : trackback (x)
「新しい日本を創るために!」竹中平蔵 東日本大震災復興チャリティに参加して



昨日、六本木のアカデミーヒルズで竹中平蔵さんと米倉誠一郎さんによる「東日本大震災の復興セミナー」に参加。

アカデミーヒルズで行われるセミナーには、毎回色々な職業の人たちが参加していますが、昨日のセミナーには、被災された方や、復興計画の中で大きく影響を受ける人たちが結構来ているなと感じました。
会津若松で旅館を経営している人、電力不足を非常に懸念している人など、質疑応答での真剣度や意識が違っていました。

竹中さんは、
今回の震災は地震、津波、原発事故の「複合連鎖危機」であり、"バリュー・オブ・ジャパン"の危機であるという。

実は日本では、過去210年の間に34回の被害地震(50人以上の死亡者が出る)を経験しているそう。

そしてその度ごとに、地域も日本も立ち上がってきているわけですが、もう一度今回の震災の事実を見直せば、原発の問題など色々と課題はあれど、過去の経験からの学びを生かし、多くの被害を防げていた面も多かったといえる。

例えば、
今回2万人以上の犠牲者が出るという惨事となるが、それでも多くの方々は助かっている。マグニチュード9.1のスマトラ沖の地震では、22万人もの人々が亡くなっている。

多くの人たちが助かった理由として、
・発生後3分後には津波警報が鳴り多くに人たちが避難した
・日頃行われていた防災訓練などの学習が生かされていた
・震度5,6でも、耐震構造により建物は壊れなかった。
・新幹線は何本も走っていたが、緊急停止したため幸い脱線事故は起こらなかった
・都市ガスはマイコンメーターが停止し、都心で火災は起こらなかった

などを竹中さんは述べていたが、確かに振り返れば多くの命がそれらで救われているのだろうと思う。

それで、やはり今後問題となるのは、
"私達は復興に向けて何をやるべきなのか?"である。

今回被災したものの多くは民間部門である。
被害を試算すると最大で25兆円といわれているが、うち公的なものは9兆円であるそう。

多くの被害を受けた民間部門を元気にしていくためには、「原理原則」に基き、きちんと今後の「構想」を持つことが必要である。
その「原理原則」とは、まず経済のファンダメンタルに基いて物事を決めるということである。
つまりそこに基けば、竹中さんは「不況の時に増税はすべきではない」という。

マクロ経済からみれば、不況の時に増税すれば、経済はもっと冷え込み停滞し復興が遅れる。
経団連が法人税引き下げについて主張を取り下げたのも大きな間違い。
こういう民間部門を活気づけなくてはいけないときこそ、世界で最も高い法人税を下げるべきであると主張している。

これは、現政府が作った「復興計画会議」で打ち出している増税論に真っ向から対立することになるが、
竹中さん曰く、そもそも政府の「復興計画会議」のメンバーに、マクロ経済がわかる人が一人もいないことは問題であると。

こう聴いていると、やはり本当に政府の「復興計画会議」は大丈夫なんだろうか....と思ってしまう。
結局、財務官僚のいいように、会議も仕切られて、引っ張られているのではないだろうかと心配になる。TVやネットで元財務官僚の高橋洋一さんも、増税なんかしなくても大丈夫と言い切っている。

でも人情として、こんな大変なことが起きて被災している人たちが一杯いるのだから、やはり私達も税金でお金を出さなくちゃいけないのではないだろうか...とつい思ってしまう自分もいる。→そこの心理を財務官僚につけこまれている?

しかしながら、実際減税してくれて復興もできるなら、そっちの方がずっとありがたいオッケー
国にお金を納めても、役人や天下り先に無駄に遣われるくらいなら、自分で消費して好きな民間企業にお金を使う方が、同じお金を払うのでもずっと気分がいい。
そう考えるとやっぱり小さい政府を目指して欲しいな。

そして、原理原則に基き、構想を持って復興するというその「構想の内容」だが、竹中さんは4つの目標を提示した。

①東北のエコタウン化
②東北の農業をTTPに対応できるようにする
③東北で新しい産業を創出する
④道州制の導入→権限委譲し具体的に東北地方に具体的なやり方を考えてもらう

私はこれら4つの目標に賛同する。
ただし、①から③については東北の人たちがどう考えるかということが大事なので押付けることはできないと思うけれど。

でも、①から③について実現可能だとすれば、世界中の人たちが羨むような夢のような地域を作ることができるかもしれない。
震災という大きな災難はこうむったけれど、やり方をうまくすれば、改めて素晴らしい地域づくりができるかもしれない。
そう考えると、東北の未来がとても明るく見える。

2011年の今年、日本は世界で最も支援を受けた国となった。
こんな風に未来を先取りし、手本となるような地域作りを実現することで、竹中さんが言うように、世界に恩返しすることが出来るのではないだろうか。
「私達は皆さんの支援を受けて、こんな風に素晴らしく立ち直ることができました」と。

しかし、一方では、日本の縦割り行政に阻まれて実現は難しいのではないだろうか、、、とため息もでる。
小泉さん以降、コロコロ変わる歴代首相、そして現在の首相の顔を思い浮かべると冷たいものが身体を走る。
一体どこにそんな構想を実現できるリーダーシップを持った人がいるのだろうかと。

そう頭の中で思いを巡らせていたとき、
会津若松から来られた旅館経営者の質問に対する竹中さんの答えに、一縷の望みを感じてしまった。

旅館の経営者が不安そうに、「自分達は戻るのか、戻れないのか、これからどうなっていくのか、、、今後、国は何をしてくれるのでしょう?」と質問した時、

竹中さんは「国がやってくれるという発想を変えて下さい。これはチャンスです。戻ったら首長の方に伝えて下さい。私達に道州制をやらせてくれ!と国に訴えるようにと。東北の首長全員が連携して主張すれば国を動かせます」とあざやかに答えた。

そういえば、地方分権は自民党時代から検討され、実際にコンセンサスもまとまりつつあり、その工程プランも作られていたはず。

今回の件がきっかけとなり、道州制がパーシャルで進むようになるかもしれない。
それは、今後日本の地域に住む人たちの活力を生み出すことになると思うし、日本の経済を地域から発展させる一つのモデルとなる可能性を持っていると思う。

こういうことをテーマに、TVでも東北の首長を全員よんで、討論をすればいいのにと思いました。

まさに東北の復興を通して、日本が新しく生まれ変わっていくことを心より願っています!





政治、社会 : 11:33 : comments (x) : trackback (x)
だから嫌われる仙石由人官房長官

東京から3時間、重い荷物を引きずりながら、新神戸の駅のエスカレーターを降りると、駅構内が、いつもと違う様相である。制服姿のおまわりさんが一杯いて物々しい雰囲気。
しかし近づいてみると、おまわりさんの顔に緊張感はない。
改札の先には、メディア関係者や学生などの人だかりが出来ていて、その間を縫うようにロープで花道のようなものが出来ている。



一体誰が来ているのだろう、、?と考える。
APECは横浜だから関係ないだろうし、、とつぶやく中で、ハタと気がついた。

そうだ、尖閣諸島沖の衝突事件の映像流出ビデオだと。

神戸の海上保安官が「自分が流失させた」と告白したと報道されていた。
逮捕されて東京に移送されるのだろうか。



今回の事件、守秘義務違反にあたるかどうかが焦点の一つになっているらしい。
国家機密の守秘義務違反、機密の漏洩ということだろうか。
しかし、そもそも国家機密なのかどうかがよく分からない。

私もユーチューブで流れた映像を見たが、まずなぜ政府があの映像を発表せずにいたのかを疑問に思った。
映像を見る限り、二度にわたって故意に船をぶつけているのは、明らかに中国船である。
更に政府は既に日本の排他的経済水域に入った中国船が、日本の海上保安庁の巡視船にぶつかってきたことを、公式に発表している。
つまり、一連の映像は、それを裏付けるものであって、他に国家機密に触れるものではないと思う。
政府は、まず映像を今からでも遅くない、公開した方が良いと思うし、衝突当初から公開すべきであっただろう。
そして諸外国に対しても、明確に日本の正当性をまずはアピールし、国際世論を味方につけるべきであったと思う。
なぜ、政府はそんなに公開に及び腰であったのか?

この事件について、人それぞれ解釈は違うと思う。
今、ホテルのテレビのニュース番組から流れている街角インタビューを聞く限りでも

「よくやった、勇気がある」
「罪に問わないで欲しい」
「気持ちは分かるが、公務員の職務を考えたらしてはいけないことだ」
「中国に対していつも弱気で政府が公開しないでいるからこんなことが起こる」
など。でもまぁ、総じて今回の事件、会場保安官を責める気持ちの人は少ないかな。

しかし、一つ、多くの人が共通して感じていることがあると思う。

それは一体どこの国の人?と思えるような発言を続ける
「仙石官房長官」に対するイヤ感ではないだろうか。

「こんなものを英雄扱いなんしてはいけない、しかるべき処罰をするべきだ。世論?そんなのメディアが勝手に言っていることでしょ。半数以上の人たちは常識を持っていますよ」と、

自分が一番正しいと信じて疑わない人独特の傲慢さをこれでもかと満載した〝いや~な表情と、声色、語り口〟で言い捨てる。

国会の答弁でも、メディアのインタビューでも、その一番傲慢でいや~な場面を切り取られて、毎回繰り返し流されている。

なので見ているこちらは、イヤ感がますます募る。

かつてこれだけ、政権与党で傲慢でイヤ~な感じを振りまく政治家のセンセイっていただろうか?

野党というある種〝被害者〟席からだと、あのイヤ~な傲慢さは「断固たる追求姿勢」として解釈され緩和されるのだろうが、政権与党という力を持った〝加害者〟席になると、「傲慢さ」は傲慢さそのものが前面に出てきてしまう。
そういう意味では、仙石さんの中には、政権与党としての〝加害者〟席に座っていることに対する自覚が薄いのかもしれないし、他者に映る自分が見えていないのだろう。

あっ、政治家ではないけれど仙石さんの相似形がいる。
あのニュースに時々登場する歴代の高飛車な中国政府の報道官、それと北朝鮮の国営テレビのアナウンサーの女性が、他国を非難する声明を発表するときの口調とよく似ている。ちょっと声音がエキセントリックなところもよく似ている。
でも、彼らは表情が内容と声音に反して、冷静であり、見た目も良いので、仙石さんほどのイヤ感度はない。

心に余裕がないせいかもしれませんが、
与党のくせにそんな言い方するから嫌われるんだよと、思わずニュース映像に向かって言いたくなってしまった。(笑)
そこのけそこのけ仙石様のお通りだ!なんて雑誌の中刷りで書かれちゃうし。

思いっきりぶれまくりで無為無策ぶりだけが目立つ民主党だが、
案外傲慢で俺様系満載の仙石さんも、支持率低下に大きな影響を及ぼしているのかもしれない。

外交、国の国際的イメージ、経済政策、ばら撒き財政、この先一体どうなっていくのだろうか?

まともな国家経営を考え、政策を共有できる政治家を中心とした人材が集まり、新しい政党を作る日を待ち望む。


政治、社会 : 21:46 : comments (x) : trackback (x)
やくざな国との付き合い方

尖閣諸島の中国漁船の衝突事件で、公務執行妨害で拘留中の船長を釈放した一連の出来事を見ていて、暗澹とした気持ちになってしまった。
本当にやっかいな国の隣に位置することの不運を感じる。

漁船船長の拘留に対する中国政府のスパイ容疑で邦人逮捕を含めた一連の、恫喝、恫喝そして恫喝の狂乱的な対応は、まともな先進国ではありえない。
石原都知事の意見を借りれば、本当に「暴力団、やくざ」そのもののような国である。

最近、すっかり金回りがよくなり、兵隊も資金も整い、自信をつけた辺境のやくざ集団が、中央支配に向けて、自分達のルールとやり方で、ごり押しできることを確信しているかのようである。

この強気な発言&脅しのやりくち、北朝鮮とソックリである。

ただし、北朝鮮の方が、"ならずもの国家"として国際社会が認識し連携して対応していること、
中国のように、切り札として他国をゆさぶる"マーケット"、"資源"、"軍事力"がない分、まだましか。

まぁ、もともと、国際社会なんて外交という国家間の政治の舞台に立てば、どこの国も皆紳士的な対応で正義を振りかざしているが、水面下では自分達のルールとやり方を通すための殴り合いをしている。
しかしそれでも、冷戦が終わり成熟した先進国で、中国のように領土拡大、覇権主義を堂々と推し進める国はないだろうと思う。

そして、急成長を続ける中国は、この先もその経済規模の大きさに見合った大国としての対応を取り成熟していくことはないと感じる。
逆に成長するに応じて、益々やくざなやり方でもって、自国の権益を主張し領土を拡大することにしか、その力を使わないだろうと思える。

今回の尖閣諸島沖で起きた事件は、私たちに教訓をもたらしている。
この失敗からどう学ぶかが大事であると思う。

資源を使った外交によって、他国との交渉に勝てると判断した中国が、益々その傾向を高めることは容易に想像できる。
資源を持たない商人国家の日本は、中国との二国間の交渉では所詮勝てるはずがない。

やくざな大国と付き合うには、インドを初めとした中国との間で国境間の問題を抱えている他のアジアの国と連携して、中国の無法なやり口を事前に封じ込める戦略を取る必要がある。
またやはりアメリカとの更なる同盟の強化も必要であると思う。同盟する味方は多ければ多いほどよいし情報も増える。
中国の覇権主義、軍備の増強、人権問題について、もっと国際社会に警鐘を鳴らす活動もしなくてはならないのではないかと思う。

中長期の視点がなければ、この問題は決して解決に向かって進むことはできないと思う。
こういったときに、民主主義の限界を感じる。どうしたって選挙の洗礼もあり、短期間で政府は顔ぶれが変わってしまうのだから。しょぼん
その点、一党独裁の中国は、中長期にわたる戦略をじっくり練れる時間と人材が揃う。だから政府間の交渉だって打つ手が違う。
(「独裁者」ではなく、「独裁集団、政権」であるがゆえ、国際的な批判も交わしやすいのだろうか?)

お願いだから、日本の政府は、こういった国益の問題については、政治の小競り合いを止めて、超党派のメンバーを作り戦略を練って貰いたい。
そして政府が選挙によって変わったとしても、その戦略には連続性をもたらして欲しい。
戦争起こせないんだから、こういうことに予算と知恵を使って、国益を守るシステムを固めて欲しいものである。










政治、社会 : 09:23 : comments (x) : trackback (x)
早く政局を迎えてガラガラポンした方が...

小沢さんが結局代表戦に立候補することを表明した。

挙党体勢のあり方をめぐって、意見が折り合わず会談は決裂したと報道されている。

小沢さんにとっては、勝っても負けても、どっちにころんだとしても、打ち手があるのだろう。
いずれにしても、いつかは民主党を割って出るつもりだと思う。
もともと、福田さんが首相だった頃から、小沢さんは大連立の構想を持っていた。

小沢さんのことは好きではないが、私は、それでも良いと思う。

民主党には、本当にガッカリさせられてばかりである。
今の民主党は、結局、信念も根拠もない薄っぺらな"マニフェスト"と
世論に振り回されているだけの無為無策の素人集団にしか見えない。

世論調査によれば、「管さん続投」の回答が多いようだけれど、
私はいっそのこと、一刻も早く政局を迎えて、国を立て直せるような強力かつ安定した新しい政権が生まれることを望む。
この政治的な停滞を早く打破して貰いたい。

今の日本の政治は、あまりにも内向きである。
与党は内ゲバ闘争に勢力を使い、蛸壺化した縦割りの官僚組織は省内利益に走り、"円高思想"を信仰する日銀は輸出企業の首を絞めている。

国のビジョンが曖昧で、そして当然それを実現するまでの政策が脆弱で、思想も左右バラバラな与党によって、あたかも運命に導かれて国の崩壊に向かっているようである。

安定した政権による国の舵取りが必要だと思う。
変化に対応する素早い決断に加えて、
単なる投票目当てのバラマキではなく、単なるアンチ自民ではなく、豊かな国作りに向けてまっとうな政策と実行。
一刻も早くその状況を作って貰いたい。

小沢さんが、目下、日本の政治にもっとも貢献できることがあるとしたら、
そのきっかけを作ることではないだろうか。
小沢さんのことは好きではないが、日本の未来に向けて、この際、政界再編-ガラガラポンを起こすべく暴れてほしい。
そしてサッサと潔く引退して欲しい。

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週末、芦ノ湖のほとりを散歩し"九頭龍神社"でお参りをしてきた。
6月に入院した後、たまたまここに立ち寄り、健康を祈願したので、今回はお礼の意味が大きい。



写真だとちょっと分かりにくいけれど、神社の龍神さんの足の指の数が4本となっている。
私のブレスに彫られた龍も4本足である。

通常、完璧な龍の足は5本なのだそうだが、開運に関してはあえて5本を避けることがあるそう。
龍神は荒々しい生き物なので、すべて完璧に整えてしまうと、普通の人は呑み込まれてしまうという考え方のようです。

台湾では、龍の足の数は、一般的には3本、皇帝が使用する場合は4本、もっとも権力を握る人が使用する場合は5本らしい。
中国の皇帝は5本、韓国の王様は4本、日本の天皇は3本という決まりがあるという説もある。

普通は気づかない龍の足の数なんだけれど、色々と諸説があるようです。

その後、箱根プリンスのトリアノンで、
"ピンク・カレー"なるものを発見、さっそく食べてみました。


実物はもっと明るいピンク色です。
見た目に関わらず、味はしっかりカレーです。

芦ノ湖の景色を眺めながら、午後はゆっくりと過ぎていきましたが、
世の中の心配ごとなど、この景色を見ているとすっかり忘れてしまうのでした。



政治、社会 : 19:17 : comments (x) : trackback (x)
歴史的転換点を迎えた日本政治

11月19日、六本木のアカデミーヒルズで開催されたランチョン・セミナーの「歴史的転換点を迎えた日本政治」に出席した。
講師はコロンビア大学のジェラルド・カーティス教授である。

今回の政権交代を日米関係の第一人者である、カーティス教授がどう見ているのかについて興味があり、昼間ではあったが、参加することにした。



日本の民主主義は、世界大戦後の〝アメリカによってもたらされた〟という印象を持っている人が多いのではないかと思うが、大正デモクラシー以降、日本は独自の民主主義政治を行ってきている。

カーティス教授は、大正時代から始まった日本の民主主義政治が、大きな転換点を迎えているという。

大きな転換とは何か?
今まで政府と政党との間でダブルで作られていた政策が、初めて政府と政党とで1本化されて作成されるようになったことだ。

つまり、これまでの〝日本的民主主義〟の中では、政府=官僚+内閣府であり、与党である自民党の内閣府は、官僚主導によって政策を作っていた。
また他方では、政党の中でも政策を作成している。ゆえに官僚からあがってきた政府の政策と、政党内であがってくる政策を調整する必要がある。
そこで、政府と与党の間では、調整を行い一致させるための連絡会議を行ってきた。
これまで、政権を取った大物政治家は、内閣に入らずとも、影響力を発揮できる「総務会長」、「政調会長」、「幹事長」の三役のポストにつくことになっていた。

しかし、民主党は大正時代の1920年からずっと続いてきた、この政策決定のシステムを、たったの数週間で変化させた。

「政府」と「政党」とが分かれずに、政策を作る仕組みに変えたのだ。
管直人国家戦略担当大臣は、連絡会議となる「政調会」を廃止した。

さらにカーティス教授は、民主党の小沢幹事長は、以前からこの構想を持っていたと言う。
英国のウエスト・ミニスター式の民主主義を下敷きに、この新しい試みを始めたとしている。

しかし、話しは飛ぶが、
自民党の内閣が官僚に任せて政策を作らせるという手法、何となく日本企業の経営の仕方に似ていると感じる。むむっ

日本企業の事業部長などの部門のトップは、優秀なNo2となる部下に、事業計画などの下案を作成させるケースが非常に多い。会社のトップも経営企画室に、経営方針を書かせたりする。

ところが、外資系企業の場合は違う。
MBAを持つマネジメントが、自分たちでビジネスプランとなる事業計画書を作成する。

そう考えると....
もしかして、これって日本の民主主義の伝統というよりは、日本の組織文化???
長く太平の時代が続いた江戸時代の、世襲制のお殿様を支えた徳川政治の名残りであろうか....。

それとも、集団合議やチームワークを尊重するがゆえに、現場を知るNo2の部下に、下からの意見を反映させた事業計画を練らせることが目的であろうか?

まぁ、話しは飛んでしまったが、
要するに、今回の政権交代によって、
この日本的民主主義の政策決定のプロセスを一本化し、
大きく変えたことの意味が大きいとカーティス教授を述べていた。

しかしながら、今後の課題としては、日本のマスコミ同様に、下記の点を指摘している。

*経済環境や国民の要求と合致していないマニフェストを死守する姿勢
*首相のアカウンタビリティ(国民に対する説得力)
*少数議席しかない社民党、国民新党に振り回されている実態
(普天間基地移設の問題、郵政民営化の逆行をいく路線)
*官僚を使いこなせず疲弊している大臣、スタッフを有効活用していない(岡田さんと長妻さん?)
*自民党が選挙の大敗を総括できず崩壊しそうに見える→せっかく実現した二大政党制が崩れる
*首相、大臣がそれぞれメディアに対して一致せずにバラバラな発言をしている
*消費者への対策はあっても、経済の成長戦略がない
*日米間の不信感



上記の問題については、同感である。

特に、私の場合、大手企業との仕事が多いので、マクロ経済に対する刺激策や、成長戦略が未だ作られていない点など、今後の景気を考えると、本当にうんざりする。

政策を決めるプロセスを変えたのはいいけれど、中身はどうなるんじゃ~グー


政治、社会 : 14:54 : comments (x) : trackback (x)
選挙が終ってみて

かなり迷いながら、先週の日曜日に衆議院選挙の投票を行ったが、結果はやはり民主党の圧勝だった。

当日の選挙速報の番組を、民放のチャンネルを中心に見ていたが、どこも同じようで面白くない。
その中では「テレビ東京」の番組は、結構本質を突いている議論があり、面白かった。
ゆえに、テレビ東京の番組を中心に見ていた。

その後、各マスコミでは「革命が起きた」とか、外国のメディアでは「日本の民主政治が成熟してきた」と書いているところもある。

しかし、なんだかなぁ~。
個人的には、「革命」とか「民主政治の成熟」とかいわれても、今ひとつしっくりこない。

調査によれば民主党に投票した人たちの殆どは、マニフェストに目を通してないらしい。見ている人は数パーセント?確か5%程度であると思った。

民主党の「政策」は見れば分かると思うが、
「生活者重視」を謳っているが、「経済の成長戦略」がまったく抜け落ちている。
あのマニフェストを見たら、
「本当にこれで日本の産業は育つの?借金は返せるの?失業率は改善できるの?」
と強い疑問を感じる。あれがマニフェストといえるのだろうか。
かなり今後の国の舵取りに不安を感じる。

民主党に投票した人たちも、「民主の政策に賛同して投票した」というよりは、
「自民党にウンザリして、もうだめだ」と感じて、民主党に投票した人が多いのではないかと思う。

だから、マスコミが「革命だ!」と煽れば、煽るほど、こちらはシラけてしまう。

大体、日本のマスコミは、無責任である。

今後、失業率を改善し失業者数を減らすには、
仕事のパイを増やす、つまり産業の育成が必要となる。
それはエネルギーやサービスの分野だったり、農業のような分野となるかもしれない。

そうなると、当然、「規制緩和=自由化」が必要となってくる。
グローバル化された市場の中で強い企業と産業を育てようとすれば、
新たな参入を増やし、競争力を強める必要が出てくる。
新たな人たちの参入を、容易にしなければならない。
(そうなると、外資が残るということもありえるが)

しかしこの1-2年のマスコミの論調を見ていると、
「規制緩和」=「市場原理主義」といった言論を取り上げて、
世論を変な風に誘導してきた節がある。

まともに考えれば、産業を育てるためには「規制緩和」が必要であることを前提として、
マスコミも修正すべきところを指摘し、良い方向に向かうようにすべきなのだろうと思うのだが。

私は今回の政党交代について、「革命!」と燃え立つ気にはならないが、
日本の政治を変えるきっかけにはなると思っている。

だから民主党には、官僚に、まるめこまれることなく、頑張って欲しい。
既に決定されている「無駄な箱物事業」も、廃止できるようなウルトラCを編み出して欲しい。

そして、必須課題として早急に「経済の成長戦略」を組み立てて欲しい。

どうなることやら。





政治、社会 : 11:43 : comments (x) : trackback (x)
衆院選 何を求めるのか

「衆院選挙に、私は何を求めるのか?」

改めて考えている。

時代の変化と共に、世の中はドンドン変化しているが、
それに対応し何とか生き延びるべく、企業も頑張って努力を続けている。
その努力によって、職種が変わった人、もしくは突然職を失った人も少なくない。
去年の今頃、この事態を予測していた人は、どれ程いただろうか。
いずれにせよ、ますます"厳しい"世の中になってきたものだと思う。

私は、今後もマーケットが拡大し、グローバル化が進む以上、この問題はそんなに簡単に解決は出来ないと感じる。

トヨタやキヤノンのように米国やヨーロッパに市場を持つ大手企業は、今回の世界同時不況の影響をまともに受けた。
緩やかに売上げが落ちたわけではない、バンジージャンプで谷底へ飛び降りるようなまさかの急降下を味わった。

昨年、リーマンショックが起こり、米国やヨーロッパで信用不安が拡大し、次々と大手の投資銀行や国の財政などが破綻しかけた時、国内の世論は、当初、対岸の火事を眺めているような感じだった。
しかししばらくして、米国やヨーロッパの市場が冷え始めると、日本国内の優良企業の業績が急激に悪化し、余裕も束の間、"日本ってまずいんじゃないの~"という暗澹たる空気が漂い始めた。

私なりにシンプルに解釈すれば、世界で第二位の経済大国となった日本の場合、分かってはいたことだが、売り手先の大半は"よその国のお客様"という事実、つまり、日本はよその国の懐具合の影響をもろに受ける"商人国家"ということが、あからさまに露呈した感じだ。
しかも、ちょっと前までは優良企業はグローバルで展開しているからこそ、成長しリスクもヘッジできると思っていただけに、盲点をつかれた気がした。
下世話な言い方になるけれど、"まさか、国も違うクライアント様が、突然一斉にお金がなくなっちゃっうようなことが起こるとはねぇ~。"という感じだろうか。

仕事で、そういった企業との繋がりがあるので、その変化を身近なこととして感じてしまう。
私の仕事のパートナーのコンサルタントは、リーダー研修を行ったばかりのある企業の社員50名全員が、研修の1ヶ月後に解雇されたという。その話しを聞いて、思わずため息が出てしまった。

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さて、そんな社会情勢の中で、この衆院選に何を求めるのかむむっ

衆院選挙に何を求めるかとは、"政治"に何を求めるかであろう。

私は"期待と希望"を求めたい。

日本が戦後から目覚しく復興してきたように、頑張れば未来が開ける。そういった「期待と希望」が生活の中には必要だと思う。

この先の社会は、きっともっと良くなると思える「期待と希望」だ。

それは、日本がこの先、「みなが賛同できるビジョンを持つこと」がきっかけとなると思う。
つまり"そんな感じの国になっていたらいいよねぇ"とか、"そういう姿だったら納得できる"という理想的な将来像であり、かつその将来像を通して、他の国々にも貢献し信頼を勝ち得ている姿であろうと思う。
そういった分かり易いイキイキとした展望を通して、期待と希望を感じるものではないだろうか。

「こうなったらいいよねぇ」と未来を考えるとき、暗くなる人はいない。

ビジョンという長期的な方針は経済や福祉、更には環境や教育の分野にも影響してくるだろう。
今のように縦割り組織から起こるバラバラなものではなく、互いに連携し有機的に結びついたものとなってくるだろう。

私はシンプルに理解できることが好きだし、そうじゃないものは実現できないと思うタイプなので、
誰にでも分かるシンプルな国のビジョンを示すことを政治に求めたい。

そして、「そのビジョンを本気で実現しようと思っているリーダーに国を率いて欲しい」
大きな夢を実現する強烈な思いとコミットを持っている人だ。

しかし、この衆院選の勝敗に関わらず、仮に民主党への"政権交代"が起きたとしても、それは難しいと思っている。

「民主党」が勝ったとしても、その中から、分かり易く希望の持てるビジョンを示し、引っ張るリーダーは出ないだろうと思う。

自民も民主も、ふたを開けてみれば、1つの政党でありながら、政策については意見が分かれ、目標を共有していない寄り合い所帯のようになっていると感じるからだ。

また、仮に民主党が政権を取ったとしても、安定多数の与党になることはないだろうから、国会運営もスムーズにいかず、なかなか政策を実現できないだろう。

やはり、一度、自民も民主も解体し、政策ごとに政党をきちんと再編すべきなんだろうと思う。

そしてアメリカの大統領選挙のように、1年位かけてもいいから全国を遊説し、ビジョンと政策論議をじっくり交わすべきだと思う。
小さいスキャンダルや面白い知事のパフォーマンスに振り回されて、なんとなくの空気で、国のリーダーがチョコチョコ交替するような事態は避けるべきだと思う。

政策論議を深めて世論を熟成させ、じっくり国のリーダーと政党を選ぶべきだと思う。

そしてしっかりとした国民の合意を経て、一旦選ばれたリーダーと政党は、少なくとも2年以上3年は任期を全うした方がいいと思う。

会社の改革だって結果が出るまでには時間を要する。
まして国は1億数千万人の人が集まる大組織である、一つのことをなすには時間が必要だろう。

さらに経済や環境問題について、グローバル化が進めば進むほど、海外における国のリーダーの存在感とリーダーシップ能力は必要不可欠であると感じる。日本は資源を持たないで発展してきた"商人国家"である。今後はその特性を背景とし、国際的な場面での影響力や交渉力が、日本の首相や外相には益々必要になってくると思う。

小泉さんが、海外の人たちから評価され、その存在を注目されたのは、その任期の長さが根本的な理由の一つであることは間違いないと思う。1年未満で入れ替わってしまうような国のトップに、世界の人々が注目するわけがない。

今後、そういったことを政治に求めるならば、私は、今回の衆院選では、"解体と再生"が起こるようなことに一助をなしたい。

まずは選挙となったら、思いをこめて投票ですね。パー


政治、社会 : 08:12 : comments (x) : trackback (x)
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