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2011-10-06 Thu
今日は世界遺産の古都、中世の香りを残す「シエナ」へと向かう。
トスカーナ地方は広い、滞在しているパリのリゾートから空いた道を走ってシエナまでは1時間位の距離となる。
車の中で、迎えに来てくれたガイドのファビオから季節によって変わるトスカーナの風景を教えて貰った。
今は収穫の時期なので、道路ではワイン用のぶどうを満載してゆっくりカタカタと走る小型トラックとよくすれ違う。
道路の両端に目をやると、トスカーナ特有のうねりのある丘陵の風景は、緑と乾いたようなベージュ、茶のコントラストが目出つ。
今は大麦もトウモロコシも収穫した後なので、多くの畑はボコボコと耕された土で盛り上がっている。
このうねりのある丘陵はクレーテ・セネシと呼ばれていて、どこまでも波のように続くアンジュレーションが牧歌的ながら、何となく惑星的な世界を感じさせる。
この写真がそのクレーテ・セネシの風景の一つ。
更に5月が最も美しい風景を見られる時期だそう。
しっとりとした新緑にひまわりの黄色がまぶしく一面に広がっていて、息をのむほど美しいそう。
訪れる人の多くが感動する。
2つの写真は、ガイドさんが後で送ってくれたものです。この美しいひまわりを見にまた5月にトスカーナを観光してみたい、、、。
この時期、食べ物は最高、観光はやっぱり秋と春がいいですね。
さて、そんな風にトスカーナ特有の風景を眺めてドライブしながら、シエナに到着。
ここはフィレンツェからは60KM南下した場所にある人口約57000人のシエナ県の県庁所在地
14世紀にシエナ派の芸術が栄えたところです。
フィレンツェで色鮮やかなルネサンス芸術が花開いていた15世紀にシエナでは対照的に中世的なゴシック建築が全盛期を迎えます。
政治、経済、芸術、宗教、全てフィレンツェと対照的だったシエナは、今でもフィレンツェと仲が悪いそう。
戦争で負けたこともあるし、ライバル意識なのかな。
シエナの町に到着して、地図を手に入れ、母と二人、目印になるような建物や道順をいちいち口に出して憶えながら、一見迷路のように曲がっている道を歩き出す。
そしてまずは「カンポの広場」へ向かう。
トスカーナに限らずイタリアの町の扉や窓の木戸など、南のプーリアでも赤やグリーンのビビッドな色で塗られている。
乾いた空気の中で、それらの色は風景や建物とよくマッチしていると感じる。
東京のように湿度の高い空気の中では、空もここイタリアよりももっとグレイッシュで淡い水色に見える。だから日本ではビビッドな色よりも、ちょっと彩度を落としてくすんだ色の方が、景色にマッチするのだろうと感じる。日本人の感性もそういうところから生まれるのかしら。
秋とはいえ、日中陽が差していると汗をかくほど暑い。歩いているとジリジリと日差しが照りつけてくる。
しかし湿気がないので、日影に入ればすっと涼しくなるので、観光するのも歩き方次第で暑さは緩和できる。
日影を選んで歩く、休む、教会などに入って休むなどしていれば案外大丈夫。
それといずれにしても冬場でなければ、早朝から観光をスタートすることをお薦めしたい。
観光で気をつけなければならないのは「靴選び」。
デコボコした堅~い石畳を歩くので、底が薄い柔らかい靴、ハイヒールだと私は20分と持たない。
以前、ハイヒールを履いてフィレンツェの町を歩いて、数十分でお店に駆け込んでペッタンコの皮のサンダルを購入したことがある。
嘘のように足が楽になり、現地の靴ってすご~いと妙に関心したことがある。
丘の上に建てられた古都、シエナは起伏があり、カンポの広場に向かって歩くほど、下っていく感じ。
駐車場からどんどん降りていくと、大きな建物と広場のあるT字路にぶつかる。
この建物はイタリア有数のシエナの銀行「Monte al Parchi di Siena」世界で最も古いと言われている銀行
建物につけられた頭部の彫刻も印象的。
やっぱり銀行があって経済が栄えると芸術や文化って花開くのよね、、と実感。
帝政ローマの頃に、フランスとローマを結ぶ幹線街道の重要な中間に位置していたのが重要なポイントですね。
通商はやっぱり交通、位置が大事。
銀行を正面に人が歩いて行く方角に下っていくと、目の前に扇状の劇場のような広場が現れてくる!
扇状に広がっているのだけれど、なんとも言えない空間が演出されている。
これは歩いて過ごすよりは、冷たいものでも飲んでゆっくり眺めよう!
ふと見渡すと朝早いのでカフェはまだ空いていて、ヨーロッパの観光客はビールを頼んでいる。
母はアイス・コーヒーを注文
世界一美しいと言われている意味がよく分かる。今までみた広場の中では一番優雅でエレガントな感じがする。
しかし、ほんの40分位過ぎてくると人が増えてきて、そろそろ大聖堂に移動した方がいいかな、、という感じ。
by bandoh
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