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衆院選 何を求めるのか

「衆院選挙に、私は何を求めるのか?」

改めて考えている。

時代の変化と共に、世の中はドンドン変化しているが、
それに対応し何とか生き延びるべく、企業も頑張って努力を続けている。
その努力によって、職種が変わった人、もしくは突然職を失った人も少なくない。
去年の今頃、この事態を予測していた人は、どれ程いただろうか。
いずれにせよ、ますます"厳しい"世の中になってきたものだと思う。

私は、今後もマーケットが拡大し、グローバル化が進む以上、この問題はそんなに簡単に解決は出来ないと感じる。

トヨタやキヤノンのように米国やヨーロッパに市場を持つ大手企業は、今回の世界同時不況の影響をまともに受けた。
緩やかに売上げが落ちたわけではない、バンジージャンプで谷底へ飛び降りるようなまさかの急降下を味わった。

昨年、リーマンショックが起こり、米国やヨーロッパで信用不安が拡大し、次々と大手の投資銀行や国の財政などが破綻しかけた時、国内の世論は、当初、対岸の火事を眺めているような感じだった。
しかししばらくして、米国やヨーロッパの市場が冷え始めると、日本国内の優良企業の業績が急激に悪化し、余裕も束の間、"日本ってまずいんじゃないの~"という暗澹たる空気が漂い始めた。

私なりにシンプルに解釈すれば、世界で第二位の経済大国となった日本の場合、分かってはいたことだが、売り手先の大半は"よその国のお客様"という事実、つまり、日本はよその国の懐具合の影響をもろに受ける"商人国家"ということが、あからさまに露呈した感じだ。
しかも、ちょっと前までは優良企業はグローバルで展開しているからこそ、成長しリスクもヘッジできると思っていただけに、盲点をつかれた気がした。
下世話な言い方になるけれど、"まさか、国も違うクライアント様が、突然一斉にお金がなくなっちゃっうようなことが起こるとはねぇ~。"という感じだろうか。

仕事で、そういった企業との繋がりがあるので、その変化を身近なこととして感じてしまう。
私の仕事のパートナーのコンサルタントは、リーダー研修を行ったばかりのある企業の社員50名全員が、研修の1ヶ月後に解雇されたという。その話しを聞いて、思わずため息が出てしまった。

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さて、そんな社会情勢の中で、この衆院選に何を求めるのかむむっ

衆院選挙に何を求めるかとは、"政治"に何を求めるかであろう。

私は"期待と希望"を求めたい。

日本が戦後から目覚しく復興してきたように、頑張れば未来が開ける。そういった「期待と希望」が生活の中には必要だと思う。

この先の社会は、きっともっと良くなると思える「期待と希望」だ。

それは、日本がこの先、「みなが賛同できるビジョンを持つこと」がきっかけとなると思う。
つまり"そんな感じの国になっていたらいいよねぇ"とか、"そういう姿だったら納得できる"という理想的な将来像であり、かつその将来像を通して、他の国々にも貢献し信頼を勝ち得ている姿であろうと思う。
そういった分かり易いイキイキとした展望を通して、期待と希望を感じるものではないだろうか。

「こうなったらいいよねぇ」と未来を考えるとき、暗くなる人はいない。

ビジョンという長期的な方針は経済や福祉、更には環境や教育の分野にも影響してくるだろう。
今のように縦割り組織から起こるバラバラなものではなく、互いに連携し有機的に結びついたものとなってくるだろう。

私はシンプルに理解できることが好きだし、そうじゃないものは実現できないと思うタイプなので、
誰にでも分かるシンプルな国のビジョンを示すことを政治に求めたい。

そして、「そのビジョンを本気で実現しようと思っているリーダーに国を率いて欲しい」
大きな夢を実現する強烈な思いとコミットを持っている人だ。

しかし、この衆院選の勝敗に関わらず、仮に民主党への"政権交代"が起きたとしても、それは難しいと思っている。

「民主党」が勝ったとしても、その中から、分かり易く希望の持てるビジョンを示し、引っ張るリーダーは出ないだろうと思う。

自民も民主も、ふたを開けてみれば、1つの政党でありながら、政策については意見が分かれ、目標を共有していない寄り合い所帯のようになっていると感じるからだ。

また、仮に民主党が政権を取ったとしても、安定多数の与党になることはないだろうから、国会運営もスムーズにいかず、なかなか政策を実現できないだろう。

やはり、一度、自民も民主も解体し、政策ごとに政党をきちんと再編すべきなんだろうと思う。

そしてアメリカの大統領選挙のように、1年位かけてもいいから全国を遊説し、ビジョンと政策論議をじっくり交わすべきだと思う。
小さいスキャンダルや面白い知事のパフォーマンスに振り回されて、なんとなくの空気で、国のリーダーがチョコチョコ交替するような事態は避けるべきだと思う。

政策論議を深めて世論を熟成させ、じっくり国のリーダーと政党を選ぶべきだと思う。

そしてしっかりとした国民の合意を経て、一旦選ばれたリーダーと政党は、少なくとも2年以上3年は任期を全うした方がいいと思う。

会社の改革だって結果が出るまでには時間を要する。
まして国は1億数千万人の人が集まる大組織である、一つのことをなすには時間が必要だろう。

さらに経済や環境問題について、グローバル化が進めば進むほど、海外における国のリーダーの存在感とリーダーシップ能力は必要不可欠であると感じる。日本は資源を持たないで発展してきた"商人国家"である。今後はその特性を背景とし、国際的な場面での影響力や交渉力が、日本の首相や外相には益々必要になってくると思う。

小泉さんが、海外の人たちから評価され、その存在を注目されたのは、その任期の長さが根本的な理由の一つであることは間違いないと思う。1年未満で入れ替わってしまうような国のトップに、世界の人々が注目するわけがない。

今後、そういったことを政治に求めるならば、私は、今回の衆院選では、"解体と再生"が起こるようなことに一助をなしたい。

まずは選挙となったら、思いをこめて投票ですね。パー


政治、社会 : 08:12 : comments (x) : trackback (x)
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