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イタリア旅行と情報

今年6月の後半から7月にかけて、南仏とフィレンツェ、トスカーナを旅行する予定。
今から、休みのことを考えると思わず顔がニマっと緩んでしまう。

今回は姉と一緒の旅行になるが、姉はイタリアに行くのは初めて。
美術館好きな姉はウフィッツィ美術館に行くのも楽しみにしている。

今回はフィレンツェとトスカーナをどう廻ろうか、色々と考えてしまった。
フィレンツェは小さな町なので、歩いて楽しめると思うけれど、トスカーナを廻ろうと思うと、やはりガイドさんを雇うか、ツアーを利用するのが良いと思う。
検索していると、結構使える情報が出ているサイトを発見。
アーモイタリアという旅行サイトである。

紹介されていたトラットリアも美味しそう~
トラットリア・イ・ドゥエ・ジー
ほうれん草のリゾットや、キアナ牛のタリアータとかすっごくジューシーで柔らかそう。

私が前回行って美味しかったお店はこちら。
Vini e Vecchi Sapori
素朴なお料理を出してくれる店なのだけれど、キノコのフェトチーネのパスタなんて、ツルッとしていて死ぬほど美味しい。

今年は前回行けなかったエノテカにも足を運んでみたい♡
Enoteka Pitti Gola e Cantino

ちょっと今から、準備を進めているのだけれど、ウキウキしてしまう。

旅行 : 14:47 : comments (x) : trackback (x)
イノベーションについて考える

「イノベーション」について改めて考えてみました。

グローバル化が進みテクノロジーが発達し、ドンドン変化していく社会や市場の中で、企業は変化に対応して生き残っていく力が益々求められています。
既存の枠組みの中で、漫然と仕事を続けていても、日本の企業は生き残っていくことが出来ない。
そこで、組織の中の考える力を引き出し、世の中の課題や変化を先取りして対応していく力を高めるためにも、ビジネスをイノベーティブに進めて行くリーダーシップが必要となっています。

そもそも、イノベーションという言葉そのものは目新しいわけではありません。
私がこの仕事を始めた20年近く前からイノベーションは大事、変革を推進するリーダーの育成が必要と、言われ続けています。
しかし2000年以降、日ごとに複雑化し変化のスピードが増した今の時代に、イノベーションを起こす力そのものについても、もっと見直さなければならないと感じています。

長年の研究の結果、まとめられた考え方があります。
ハーバード大学のクレイトン・クリステンセン教授がイノベーションに関する本を出版しています。
「イノベーションのDNA」(翔泳社)




破壊的イノベータは、そして彼らが興した会社は、ほかの起業家や企業とどこが違うのだろう?
本書は8年におよぶ研究をもとにしています。画期的な製品・サービスを開発した100名近くの人々と、革新的なビジネスアイデアを事業化し、市場のルールを書き替えた企業の創設者やCEO―イーベイのピエール・オミダイア、アマゾン・ドットコムのジェフ・ベゾス、リサーチ・イン・モーションのマイク・ラザリディス、セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフといった、そうそうたる面々―にインタビューを行った。さらに、75カ国以上の500名を超えるイノベーターと、5,000人を超える企業幹部のデータを分析して、「イノベータDNA」と呼ぶ5つのスキルを導き出しています。

■イノベータDNA:5つのスキル

①関連づける力-色々な違うものを組み合わせてアイディアを出す力
②質問力-現状を疑ってドンドン質問し答えを導き出す力
③観察力-世の中の動向をウォッチする力
④ネットワーク力-色々なジャンルの人達と繋がる力
⑤実験力-リスクを取って行動する力

今までの日本の概念だと、イノベーションとは技術革新をさして使われていたことが多かったと思うが、何か全く新しい技術を発明することだけがイノベーションではない。
研究者により色々な表現の仕方があるようだけれど、「新しい価値を生み出すプロセス」という定義が広く最も共通する概念ではないかと思う。

イノベーション力とは、何も新しい技術をイチから生み出すことではなく、”既にある情報や技術を繋げて、新たな付加価値を生み出していく力”であると言える。

もし、こういった結果をもとに、イノベーションを起こしていくための能力開発を企業で行うならば、、、
それぞれ5つのスキルに対応するならば、下記のような事柄を中心にして内容を考える必要があると思う。

①否定されるかもしれない意見を安心して話せる環境作りを行う
②対話や議論を増やし活性化していくためのコミュニケーション力を高める
③社会の動向について、情報を取捨選択し、見極める力を高める
④社内の関係部門の人達との対話、そして社外の異業種の人達との対話を増やす
⑤1歩づつ、ステップバイステップで物事にトライし検証する機会を創り高める
⑤失敗しても許される環境を作る
⑤新しいことに挑戦し成果を作った人を承認する制度を作り習慣化する

⑤について言えば、仕組みが必要となるため、能力開発だけではなく、制度や仕組みを変える必要があると思う。

そもそも、ただでさえ忙しい今の時代の現場で、変革を起こせ!と上から言われても、信賞必罰の文化の組織では、皆、息切れがしてしまうのではないかと思う。
それよりも何か新しいことにチャレンジするば、きちんと認めて褒められる方が人間はずっとやる気になる。
小林製薬㈱での言葉を借りれば、”信賞必褒”の文化が、今後の時代はもっと必要になってくると思う。
仕事に対する意欲があれば、おのずとチャレンジしたい!という意欲も湧いてくるし、一歩づつでも踏み出してみようと思えるもの。
人間は機械ではなくボタン一つで動くわけではなし、感情やエネルギーを無視して、これからの競争が益々激しくなる時代の企業経営は続かない。
人間本来の機能や感情に沿ってエネルギーをいかに最大化できるよう、仕組みを考えマネジメントのやり方を徹底する企業が勝ち残っていくと思う。

その他 : 13:10 : comments (x) : trackback (x)
ポリシーウォッチ 緊急シンポジウム「アベノミクスを語る」



アカデミーヒルズで行われたチーム・ポリシーウォッチによるシンポジウム「アベノミクスを語る」~加藤寛先生を偲んで~に参加しました。

アベノミクスによる経済再生への道筋は、「金融緩和」、「財政出動」、「成長戦略」の3本の矢によって拓かれようとしています。

そんな中、チーム・ポリシーウォッチの代表も務めていた加藤寛先生が1月30日に亡くなりました。
シンポジウムに参加しながら、ふと加藤さんが参加されていた2009年のシンポジウムを思い出してしまいました。
今政権に復帰した自民党の経済政策と、人事を見たらカトカンさんだったら何て言うのだろうかと思わずにいられませんでした。

今回のシンポジウムは、政策の話しに入る前に、加藤先生を偲ぶということで、加藤さんらしいエピソードが沢山紹介されました。
加藤寛先生は、国鉄民営化を始め日本の行政改革の象徴とも言うべき方だと思いますが、竹中さんを始めポリシーウォッチのメンバーに直接的に与えた影響も大きかったのだなぁ、、改めて実感しました。本当に偉大な人だと思います。
今回は、今までのシンポジウムとは違い、皆が何か大事なことを共有できた時間ともなり、いつもより会場に一体感があったように感じました。

加藤先生が残されたメッセージで印象深かったのが、

”行動なければ学者をやっている意味がない。迷ったら行動する”
”実学としての学問と社会的情熱が大事”

という言葉です。
加藤先生の生き方をまさに表していると感じますし、ポリシーウォッチのメンバーのような人達が続くのだと思います。
亡くなってしまったことが本当に惜しいと感じます。

さて、シンポジウムの内容、アベノミクスについては、色々な意見が出ました。

前提として共通していたことは、「成長戦略なくして成長なし。規制緩和が大事」ということであったと思います。

★松原さん
・これまで、金融政策とマクロ政策を連動させてこなかったことが大きな問題。日銀と財務省が上手く連携していなかった。
・白川さんのいた日銀では、アコードを取り決めても嫌々なのだから、人事が変わった4月以降からはしっかりとやるべき。
・ムードで経済は動くということはあると思うが、ここまで動くものだと驚いた。
・これまでは政策に対する実行体制が問題で市場からの信頼感を得ていなかったが、今は3本の矢とセットになって安心感がある。自民党が政権を取る前から、反省して改善点を出していた、やるべきことをチェックしていたと思われる。
・①プライマリーバランスを0にする目標を立てて、②成長戦略を立てて、③消費税を上げて、といった議論をするべき。安部さんがするべきだと思う。
・成長戦略については、福祉・補助金とイメージしがちだがこういった産業政策は、本当にやるべきなのかについてもっと議論が必要。産業政策を強く支持している人が多いが国家資本主義への分かれ道になると思う。
・公共事業についても費用対効果を分析しROEをきちんと見なくてはならない。

★野村さん
・アベノミクスをきちんと理解していない人が大臣にいる。これが問題になると思う。
・財政、社会保障、毎年1兆円増えている。「国土強靱化政策」これはメンテナンスにすごいお金がかかるが、そういう時代に突入した。PFIやインフラファンドなど、民間の知恵やお金、海外からの投資の導入が遅れている。
・成長戦略がおかしい、官僚が決めて出来るわけがない。今までにもことごとく失敗している。省益が拡大し、天下り先が増えている。それよりも規制緩和が必要。例えば日本の食について言えば、仏で日本酒の消費が増えている。グラスでソムリエが日本酒を語っている。ブランド価値が非常に高い。ここに株式会社がどれ位参入できるのか?農地法の改正をやり、農家が株式化すればブランド化出来るし学生の就職先も増える。
・TPPに参加し協議する必要があると思うが、条項が複雑なので弁護士など専門家を入れて対応しないと専門的すぎて分からないことが多すぎると思う。現状は官僚のみで対応しているため、後で問題が起きてくる。

★富山さん
・3つの会議(産業競争力会議/経済再生諮問会議/日本経済再生本部)が上手く連動していないと思う。3つの会議を連動させなくては成長しない。
・戦後は重工業、半導体産業など成長の教科書が先にあったが、今や何をターゲティングしてよいか分からない時代になっている。そもそも何をイノベーションするかについて決めていてはイノベーションにならない。イノベーションは予測できないからこそイノベーションになる。企業の新陳代謝をもっと進める必要がある。
・企業の新陳代謝のためには、再編、合併などガバナンスを効かせ、ゾンビ企業を延命させないという考え方が大事だが、下手をすると政府から圧力がかかり、ゾンビ企業を延命させてしまう。金融機関、政府やマスコミから圧力がかかる。改革をしようとすると袋だたきにあう。自分が改革をしていたときに袋だたきにあったが、加藤先生が助けてくれた。来てくれて「富山さんが正しい」とバサっと言ってくれた。お陰で改革が進んだ。官民ファンドをやろうとしているが、政治的圧力がかかりやすく、既存権益を持ってる人が圧力をかけ、ゾンビ延命が起きてしまう。
・ターゲティングポリシーには反対。競争政策をどうするか?どういうルールを作るかを考える必要がある。倒産法を改正し会社の整理を素早くすることが大事。ドイツでは会社の整理がものすごく早いが、ユーロ圏で経済が唯一上昇している。また同時にガバナンスの改革も必要。会社も2~3年赤字ならば社長に首が飛ぶといったような改革をする必要がある。

★フェルドマンさん
・白川さんの退職金の評価について。誰が一体評価するのか?業績定数があるが、結局デフレを脱却出来なかった。自分達が作った組織で現状は評価することになっていて、そこに白川さんも含まれる。自分で自分のことを厳しく評価できるのか?結果を出していないがそのことをきちんと査定できるのか?日銀総裁の評価の仕組みを変える必要がある。でなければ同じ事を繰り返してしまう。
・財政政策については黒字化が目標だが、基礎的財政赤字が現在約7%、7年間で本当に黒字化を達成できるのか?黒字化は無理でも3~4%にしなければならないと思う。そしてそのことについては歳出削減でいくのか、消費税アップでいくのか国民が決めなくてはならないこと。

★竹中さん
・2020年にまでに財政赤字を0にする。GDP比7%。2001年の骨太政策で08年には赤字が5.5%になった。10年間で0にするならば、毎年0.5%の負荷となる。現在はその倍になっている。財政規律が現状大変下がっているが、こういう議論を誰もしていない。本来、経済財政諮問会議で議論されなければならないことだけれど、いつ示すかも示されていない。
・規制緩和が大事、よくウォッチする必要がある。・ターゲティング・官民ファンドなど、自民党の政権公約が入っているが、官僚が作り仕切ってしまう。規制緩和が進むためには世論を味方につける必要がある。2000年に日本は規制の少ない国の順位付けで40位であったが、2008年規制緩和が進み28位となった。しかしマスコミが行きすぎた規制緩和が問題として報道を行ない、野党の政権与党を叩く材料として使った。現在では規制緩和が進まず47位になっている。このままでは日本の国力は落ちることになる。メディアも問題である。


以上、ポリシーウォッチのメンバーの方々から意見が出ていたが、竹中さんの意見も含め、3つの会議もなかなか厳しいのかなぁと感じる。
アベノミクスに期待したい個人としては、節に3本の矢の連動を期待したいが、現状では不安の方が大きい。

しかし会議の意志決定のやり方を見ていると、何となく政府の思惑も見えて来る。

例えば産業競争力会議について言えば、議長は安倍さん、担当大臣は天利明さん。会議のメンバーは民間の識者と議員で構成されていて、結構このシンポジウムで述べられているような意見を出している。おそらく民間の識者の多くは特定業界や分野に予算をつけるターゲティングポリシーには✕、規制緩和が必要だという論調になっていると思われる。かつての失敗を見れば誰もが理屈を理解できると思う。
しかしながら、担当大臣にはそれなりの思惑もある。特定業界から支援を受けている、もっと明確に言うなら、例えば医師会や農協から支援を受けている議員は、かなりのプレッシャーを受けているはずで、この支援団体の意見を無視しして、規制緩和をバンバンやってしまうもしくはTPP交渉を初めてしまうということはなかなか出来ない。選挙区によっては、自分の選挙での浮沈がかかるだろうから、その辺りはシビアに受け止める議員も多い。

マスコミからは、識者メンバーと天利大臣の対立がというか揉めていることがよく報道されている。
しかし、最後に決断を下すのは安倍総理となっているので、天利大臣の主張とは違う意志決定も起こる。

そう考えると、うがった見方かもしれないけれど、政府は(安倍さんは)あえて例えば産業競争力会議において対立を起こしているのかもしれない。
支援団体を配慮する自民党が母体ということを考えると、そうせざるを得ないのではないか?簡単に賛成!なんてやれるわけないし。
また対立のマスコミ報道を通じて、既存権益団体とは関係の無い世論を味方につけ、規制緩和の道筋を作ろうという思惑もあるのかもしれない。
そして最終的には、担当大臣も既存権益を守るためによく頑張ったけれど、安倍さんが世論を考慮しながら意志決定することで、”仕方なかったのごめんなさい”みたいな構図で進めて行こうとしているのではないだろうか?

そう仮説を立ててみると、竹中さんも分かって演技している面もあるのではないだろうか。

この中でのポイントは、やはりマスコミの論調であろうと思う。

君主論を書いたマキャベッリの本を読むと面白いことが書いてある。
ルネッサンスの時代では既得権益を持っているのは貴族です。
貴族は自分達に得することをやっている。そこを変えようと思っても簡単に君主は貴族達に勝てない。
そこで世論を味方につける、国民に訴えて支持を取り繋がりを作っていくと、貴族にツブされることはない。

現在の日本でも同じである。
世論を味方につけることが大事。そのための、第一段階はマスコミが鍵となる。
上手くマスコミを活用して、既得権益の問題点、規制緩和の必要性を説いて行かないと、普通の人にとって規制緩和の必要性ってやっぱり薄いと思う。
小泉内閣の時のマスコミの規制緩和に関する論調は本当に酷かった。規制緩和=悪としか捉えていない報道ばかりが目立ったと思う。
経済に疎い記者が多いせいなのかもしれない。

後は、規制緩和とかTPPは海外で勝負できないないと思っている農家にとっては”自殺せよ”と言っているのと同じこと。
そこはやっぱりなにがしかのインセンティブが必要。JAも国内しかやっていないからこんな問題を起こしているのではないだろうか。
海外向け販売のJAを作る。もしくはJA以外の販売ルートを推奨し、JAだけでやっているシステムそのものを見直す必要があると思う。

まぁ、、、参院選の後、どう変わるかが安倍政権とアベノミクスの正念場なのかもしれない。



政治、社会 : 00:57 : comments (x) : trackback (x)
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