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チェ・ゲバラを観る

月末の金曜日、雨。

前回の私のブログを読んだ姉から心配して「ふみちゃん、体調悪いみたいだけど大丈夫?」と聞かれてしまった。
あのように書くと、やはり身内は心配になるらしい。

私としては、働いていれば、肩こり、腰痛、腹部ぼうまん感、肥満など、誰にでもあることとして、"いや~、やっぱり無理はできませんねぇ~。お互い気をつけましょう"的なメッセージで書いたつもりなのだが、わざわざブログに書いたりすると、よっぽど体調が悪いと思われるのかもしれない。

大体、私は子供の頃、姉と比べると、発育が遅くて、背も低く痩せていて(ものすごい偏食で、大体いつも給食は残していた)、髪の毛も細くて薄くて(小学校低学年の頃は、心配した母が毎朝養毛クリームを頭皮にすりこんでいたらしい)、体力があって強い子供というよりは、ひ弱な感じであろう。姉はきっとその頃のイメージが抜けないのではないだろうか。

しかしながら、体調を崩して深刻な病気にでもなると、仕事で迷惑をかけることになるので大変。
異変を感じたら、すぐに生活態度を改めて対応策を取るのは、会社を辞めて独立して以来のポリシー。
ということで、わが身について、敏感にならざるを得ません。

雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨


最近何だか映画づいています。

今晩は、旦那さんに合わせて映画を観にいくことに。
新宿の「ピカデリー」で待合せて、"チェ・28歳の革命"を。

彼自身、「チェ・ゲバラ」についてはものすごく興味を持っているようです。
映画館につくと、「パンフレットを買わなくちゃ」と真っ先に前のめりになりながら、パンフレット売り場へ急行。

しかしながら、映画館のパンフレット売り場で「のパンフレット下さい。」というのはなぜなんだろうか?(カタカナ言葉についてはなぜか本当に弱い)
お店の人が一瞬?という表情をしているので、横から「"チェ"でしょう」と、フォローすることに。
彼の中では「ゲ・チェバラ」になってしまったらしい。

そういえば知り合いの女性にも似たような人がいて、毎回カタカナを間違える。
カルメンのことをカマロンというし、ユミリーをエミリーと言うので一緒にいると私の記憶が変になります。




新宿のピカデリー、初めて来ましたが見やすい。

新しい映画館がそうであるように、ピカデリーも一列ごとの高低差が結構あるので、前に座高の高い人が座っても気にならないし、正面の椅子にバッグをかけるフックもあるので便利。
スクリーンも思っていたよりも大きく、音もとっても響く。

前売りだと「夫婦割引」もきいて、二人で行くと一人1800円のチケットが1250円になるのも嬉しい。オッケー
しかも夫婦割引は証明書の必要もないので、恋人同士でも使えそう。

私が「チェ・ゲバラ」の名前を初めて知ったのは、確か1985年頃の秋。
読んでいた故宮本美智子さんの本の中で、彼女が住んでいた1970年代のニューヨーク、ビレッジのアングラ劇場で公開されていた、2時間の性交芝居"チェ"が話題になっていたという内容だったと思います。
なぜ革命家"チェ"の名前を使った芝居で、そんなシーンが多いのか不明だが、擬似であるとはいえ、性交のシーンが始まると、当初話題を聞きつけて集まってきた50名の観客も一人減り、二人減り、最後まで席を立たずにいたのは、たったの七名しかいなかったとか。(この芝居、その過激なシーンで上演禁止になったらしい)
最後まで残っていたカップルの白人女性の方は、あまりのシーンの過激さに一緒にいた男性の肩に顔を埋めたままだったらしい。
そんなことならわざわざ行かなきゃいいのにと思うが、パーティの多いニューヨークのスノッブにとって、センセーショナルなものは全て話題になるらしく、一応目を通しておくということもあるそう。

そんな異色な芝居の情報や、"チェ"という短い音の名前のインパクトもあり、革命家-チェ・ゲバラは私の記憶に強く残ることになる。また彼の伝記などを読むと、チェ・ゲバラ自身が、一貫性を持った意志の強い大変興味深い人物であることが分かります。
その後、89年に私がニューヨークで暮らしているときに、英雄チェ・ゲバラの似顔絵のTシャツを着ている人が多いのにも驚いた、"チェ・ゲバラは、反体制の国、アメリカ人の若者にとっても英雄なんだ"と。


さて本題に戻すと、フィルムは、想像以上にドキュメンタリータッチに描かれていて、言語もスペイン語を使っているので、つい本物のチェ・ゲバラをインタビューしながら制作された映画を観ているような気になってしまいます。そういう意味では、これまでに見てきた映画とは一味違うと感じました。
演じているベニチオ・デル・トロも、ストイックに抑制の効いた演技で渋い。

モノクロとカラーの映像をうまくシーンごとに使い分けていて、国連の総会などの場面は回顧録を思わせるモノクロで表現して時代性を感じさせると共に、革命の真っ只中の戦闘シーンは、カラーで今目の前で起きているような臨場感を持って伝えているなと感じました。

映画の中のチェは、抑えた演技の中でも、高い道徳心を持っていた人であり、高い理想と洞察力を持った魅力的な人物であることが伝わってきます。そして高い理想と道徳心を持つゆえに、貧しい人や苦しんでいる人に対しては深い思いやりを持ち、革命を成功させるためのルールとそれを破る人には厳罰を処す厳しい人です。

また、チェが行う国連でのスピーチそして反論は説得力があり、とても印象深いものがあります。チェが使う言葉を通して、「スペイン語」って美しくていいなぁ~と思わず聞き入ってしまいました。英語よりもずっとシラブルがはっきりしていて、日本人の耳には聞こえやすい。

ただチェ・ゲバラの「人」としての心中を察っして共鳴するには、何か物足りないような。何というか一枚ガラスをはさんで、チェを眺めているような気分が続くんですよねぇ。
逆に、だからこそ見る人によって、それぞれチェに対する解釈が生まれる可能性のある映画とも感じ取れましたが。
その不足感が、パート2の「チェ 39歳別れの手紙」への呼び水となり、鑑賞後の「完了感」を作るのかもしれませんね。

次回パート2を早く見たいものです。

帰りは、伊勢丹の近くにある"和味 凛"へ。




明治通り沿いにある、新宿には似つかわしくないほど静かで落ち着いた店です。

"かわはぎのお造り"
キモを乗せて、ぽんずをちょっと付けてパクっと食べる


聖護院かぶのかにあんかけ
とろりとしたカニの風味がよく出たあんと絡んだ、しっとりと煮込んだ蕪がホクホクと口の中で美味しく溶け込んでいきます。


家の旦那さん、美味しい、レベルが高い、、と唸りながら、いつものごとく飲み込むようにあっという間に食べていました。
あまり咀嚼しなくても平気ということは、胃腸が強いんでしょうねぇ。

とはいえ夫婦で「健康管理」を意識して、、、
本日は"お魚のお造り"、"野菜の小鉢"、"焼き魚"、"野菜の煮物を3種類"とご飯であっさりと。

やっぱり、和食っていいわぁ~。ハート






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