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2008-12-19 Fri
アカデミークラブで行われた安藤忠雄の組織の条件、リーダーの条件に参加。
久しぶりに講演を聴いて胸がジ~ンと熱くなりました。
今までも安藤さんの講演を聴いたことはあるのですが、今回はタイトルのせいかもしくは自伝を出版されたことで熱がこもったのか、とっても熱く語っていらっしゃると感じました。
また熱く語ることに加えて、大阪のご出身ですので、やっぱり話しは面白いんです。
3分に1回位は絶対に笑わせてくれます。
深くていぃ~話ししているんですけど、ちょっと外して笑わせたりする。
格調の高い大きなプロジェクトについても、スライドを見ながら堅苦しくならずに親しみやすく内容をずっと聴いていられます。
安藤さんの世界中のプロジェクトの話しから、"リーダーはチームがないと成果を作れない"、"パートナーが必要である"、"好奇心が大事"など、再認識させられた話しが沢山ありましたが、
私が今回、安藤さんの話しを聴いて非常に印象に残ったのは、"東京を世界一美しい町にしよう!"と安藤さんが呼びかけたことです。
そして、最も感動したのは、安藤さんの熱く情熱を込めて話しによって、"本気でやれば実現できるんじゃないの"って、こちらが本気で信じられたことです。
「大きくて夢のある」元気な未来を、イキイキと語って聴衆を魅了し、勇気を分けてくれるそのパワーに圧倒され、包み込まれました。
その話しを聴きながら、なぜか感動して胸が熱くなり涙がす~っと流れてしまいました。
人をその気にさせる力を持っている方だなぁ...。
改めて、リーダーが夢を語ることの意味と大事さを実感しました。
さすが世界の安藤忠雄、才能は建築デザインだけではないですね。
人を動かすパワーとコミュニケーション力を持った方だと感じます。
そうやって、自分自身が表現することによって、リーダーの条件を語るだけでなく、リーダーシップを体現していると思いました。
安藤さん、"東京を世界一美しい町に出来るイメージ"を、「明確」に示してくれたと思います。
地球環境に徹底的に配慮し、都市の機能を持たせ今の町の形体を生かしながら、東京を緑あふれる美しい都市へと変えていく。
そして次のオリンピックを東京で開催し、世界に向けてこれからの未来社会のあり方を東京から世界へと発信し、希望と理想を示せる町へとなっていく。
そんな東京のビジョンを想像したら、ものすごくワクワクしてきました。
今までは東京オリンピック、あまり乗り気ではありませんでしたが、今回の話しでものすごく乗り気になってしまいました。(単純!)
彼がこれまでの海外で行ってきた数々のプロジェクトや、「海の森」プロジェクトなど、これまで成しえてきたものを考えると、出来るかもしれないと感じるからです。
そして、その東京のイメージは、私の中では勝手にかつての江戸の町へと繋がっていきました。
かつて、海外の人々が訪れ、その美しさと清潔さ、人の真摯さ誠意さに感動した町、「江戸」。
「均一感のある木造建築と瓦屋根,が広がる町」(今の東京からは想像できませんねぇ)、「平民が外食したり、旬で走りの食べ物に拘ったり、そこそこ豊かに暮らす町(当時諸外国では、平民が江戸町民のように豊かに暮らせる社会はどこにも無かった)、「ちょっと郊外に出ると、目前に広がる緑豊かな美しい田園風景」、「そして侘びさびを表現する美しい日本庭園」(画家ゴッホも強く影響を受けている)、「町で出される人糞は肥料となり船に乗って千葉へと運ばれる(江戸の人が食べる野菜畑がある)という、今でいう"エコなシステム"が出来ていた」など、海外から東の果ての国、Nipponに来て驚き、そして感動した外国人は沢山いました。
私たち日本人は、皆がその気になって信じれば、祖先から受け継がれたDNAを生かし、未来に向けて一歩進んだ社会を構築できるかもしれない。
もしかしたら、唯一、そういう社会を実現できるのは、日本人しかいないのでは.....。
そんな世の中、実現したいですねぇ~。
by bandoh
徒然なるままに : 16:37 : comments (x) : trackback (x)