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2009-06-14 Sun
セント・ヘレナ地区からルーサーフォード地区に南下して、"フルーリー"へ向かう。
ここはツアーガイドの推薦のワイナリー。地図にも記載されていないブティック・ワイナリーである。
樽から直接、ワインを飲ませて貰うことが出来るらしい。
"FlEURY Estate Winery"
到着してみると、他のワイナリーとは全く違う雰囲気を持つところである。
建物や敷地全体の造作は、とてもシンプルでミニマムな様式である。
オーナーのブライアン・フルーリーは、10年前にナパに移ってきた元ビジネスマンで、ワイン好きが嵩じてコレクターとなり、遂にはワイナリーを持つまでに至ったらしい。今では、ルーサーフォード地区だけではなくセント・ヘレナ地区と、ハウェル・マウンテン地区にも畑を持っている。
このオーナー、日本の花王などの大手企業と一緒に働いていたこともあるそうです。
建物の中は巨大テントのようになっていて、中央にワイン樽がズラリと並んでいる。
奥に進むと、横並びで小テントが3つほどあり、そこではプライベートを守りながら、座ってテイスティングが出来るようになっている。
ふと目をやると、壁にはビビッドな色を使ったモダンアートが飾られている。
何となく、ワイナリーというよりは、NYのSOHOの誰かのアトリエにでもいるような気分にもなる。
ツアーガイドのランディ
敷地の外も通常のワイナリーのように、草花を植えているわけでもなく、超シンプルにミニマムに椅子とテントが置かれている。
新しくて斬新という意味では、これまで周ったワイナリーの中では突出している。
07年シャルドネからスタートして、07年ピノ、05年ZCAB(ジンファンデルとカベルネS)、06年ナパと05年ハウェル・マウンテンのカベルネ・ソーヴィニヨンをテイスティングした。
う~ん、特徴ある味わいだと思うが、やはりだんだんと舌と脳が麻痺し始めている..。
しかしながら、テイスティングシートを見ると、カルネロスの07年のピノ・ノアールはたったの200ケースしか作っていないようだ。
やはりピノは試しに購入して、開けるのを待ってみようと思い購入。
立ち上がろうとした瞬間、スタッフの男性が思い出したように、
「そうだ、すごくこれからの時期に飲みやすいワインがあるんだ。夏の夕暮れ時期に飲むのにピッタリのものがある、ちょっと待って..」と言い、樽から取り出して直接飲ませてくれた、ソーヴィニヨンブランは、かなり美味しかった。
まだ瓶詰めもしていないので、買える状況ではないのだが、フレッシュで香りが良く、持って帰りたいと思ってしまった。
写真はちょっと暗くて分かるづらいが....
オーナーのブライアン
話すとものすごくテンションが高く面白い人で、ハリウッド俳優のジャック・ブラックによく似ている。
ランディに聞くと、「そう、彼ってよくジャック・ブラックに似てるって言われるよ。いい奴なんだよねぇ。」と笑いながら答えた。
東京で販売したいという女性がいるそうで、その女性は東京でワインショップを開くらしい。
場所を聞いたら、東京のロデオドライブのような一等地だという、ものすご~くアバウトな回答が帰ってきた。
一等地って、麻布近辺かしら??もしかしたら、今度東京でここのワインと出会えるかもしれない。
さて次はフルーリーを後にして、同じ地区にある"サリバン"へ向かうことに
"Sullivan Vineyards"
ガイドのランディー推薦のもう1つのブティック・ワイナリーが"サリバン・ヴィンヤーズ"
ここの敷地は印象的だった。近くに池があるせいかもしれないが、建物と敷地の感じが上手く調和している。
蔦に囲まれた建物が何棟かあるが、ここはテイスティングルーム
ここはゲストハウスか、オーナーの自宅?
テイスティングで説明してくれるおじさん
ここでは、06年シャルドネ、06年メリテージのRed Ink(カベルネS、メルロー)、06年メルロー、05年カベルネSを試飲。
もう一人キャッシャーにもオジサンがいるのだが、彼は以前はサテライトに関わる技術職だったそう。
退職して、気候の良いナパで楽しみながらアルバイトでもしているのだろうか。
テイスティングで出しているワインは、いずれもサンフランシスコの地元や海外のコンテストでメダルを取っているものだった。
05年のメルローと06年のカベルネが結構美味しいと感じる。
敷地内は木立が多く日陰を上手く作ってくれる。
蔦も手入れをすると、ここまでなるものか。
イギリスの田舎のコージーな東屋のような雰囲気が漂っている。
うちの旦那さんは、池もあるここのワイナリーの雰囲気が一番気に入ったそうだ。
"サリバン"を更に南下し、オークビル地区にあるケイクブレッドへ
ここは以前から白、赤共にお気に入りのワインがある。
"Cakebread"
ケイクブレッド・セラーの入り口
中にはステンレスタンクがあり、その中央の空間にテイスティングできるテーブルがある。
建物の中の写真
木箱に入ったケイクブレッドの6本セット
いいなぁ~、アメリカに住んでいたら買ってるかもなぁと思う。
ここでのお気に入りは、赤の"Rubaiyat(ルビヤット:日本ではルバイヤート)"と、ソーヴィニヨン・ブランである。
今回テイスティングしても、やはり赤は05年のカベルネよりも07年のルビヤットが美味しいと感じる。
さて、"ケイク・ブレッド"を出た私たちは、最後に"ケラム"へと移動。
当初、前回ケラムでゆっくり滞在出来たことや、時間の関係上、ここを周る予定はなかったのが、最後にどうしても寄りたくなってしまった。
ここもナパの地図には載っていないブティックワイナリーだが、セント・ヘレナ地区のジンファンデル・ロードを入ったところにある。
ここは、私は一番好きなワイナリーの一つでもある。
明るく女性的な気配りがあり、景色も施設のファニチャーを見ていても楽しい。
庭が広く視界を遮るものがないせいか、ここのワイナリーで見る青空が一番ナパでは青く見える。
”Kelham"
いつもは、ワイナリーの門は閉ざされているようだが、前もって予約を入れておいたゲストを入れる仕組みになっている。
門が開くと、まっすぐなドライブウェイがある。
試飲もできる建物だが、中は写真やアートが飾られており、通常テイスティングはテラスで楽しむことになる。
建物の正面には、庭とワイン畑が広がっている。
建物の横には、テイスティングできるテラスがある。
白のテントが緑の中で引き立ち、テラスの雰囲気もぐっと良くなる。
女性のグループでのゲストが結構多い。先ほど、1グループが出たところだ。
オープンのテラス席から見えるワインを詰める工場
建物の中のインテリア
多分こちらはワイン樽か、瓶詰めした後の倉庫?
テイスティングルームとテラスを遠くから撮った写真
こちらのグループもそろそろ引き上げるようだ
先ほどのボトリングの工場
工場の中で、実際に瓶詰めしている風景
??? 前回ここに来たときには見落としていたが、ワイナリーではあまり見かけないマークが...
これってもしかして龍?
???更にこれは、タイでよくみかけるタイプの祠では???
もしかしてオーナーって、アジア地域の仏教とかの信者なのだろうか?
もしかしたら水の神様か何かを祀っているのかもしれない。
オーナーの奥さんのスザーナ
とても明るくて親切な女性です。前回訪れた時にも親切に色々と対応してくれました。
テイスティングのお礼を言って、今年のシャルドネが特に美味しかったという話しをしたら、
「そうなのよ、あなた、今年のシャルドネって、信じられない出来で、、」と興奮気味に話し出した。
しかし、残念ながら、時間が足りなくて、スザーナさんとの会話もそこそこに切り上げて、ホテルに戻ることにした。
私は、ここの白ワインが好きである。シャルドネ、ソーヴィニヨンともに和食にピッタリと合う。
主張が強すぎず、クリスピーでグレープフルーツのような香りがあり、これからの季節にはちょうど良いと感じる。
最後に、ケラムに来れて、良かった....。
by bandoh
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