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イタリアより バチカンのガイドさん

いざヴァチカンへ!

それにしても、ローマもフィレンツェも暑い太陽太陽
ジリジリと照りつけるまぶしい太陽、硬いデコボコした石畳、
日中街中を観光するのはちょっとしんどいです。

ホテルのロビーで朝そんなことを思いながらガイドさんを待っていたら、
入り口の回転ドアからガイドさんが登場。

ムム、何とも目立つお方。
色鮮やかな赤毛を大きく膨らませ、赤に白のドット柄ワンピースの
多分50-60代の女性ガイドさん。
この方となら絶対にはぐれないかも。

「ヒュミ(彼女フミとは発音できません)、
はぐれずにヨア・マザーと一緒に必ずついてきてね。バチカンは人が多いですから」

勿論、絶対についていきま~す。

タクシーに乗りこみ、バチカンへ移動。
入り口に来ると、ゾっとするような光景が。

そう、このジリジリ照り付ける太陽の下、
人が並ぶ長蛇の列、その長さ300メートルはあるでしょうか。

するとガイドさん、すかさず、「いいこと、私にぴったりついてきて」と私達に告げるや、
ス~っと、長蛇の列を尻目に入り口近辺へ、、(大丈夫~?)
ドンドン、入り口へ近づき、エントランスのセキュリティーに目配せしたと思いきや
そのまま顔パスで入場にぱっ 



いいのかしら~と、日本人としては遠慮シィシィ付いていくと、建物の中も大混雑。
今度は入場チケット売り場が長蛇の列。

ここも彼女、スーっと別の団体チケット売場に移動。
ここで購入している人は皆さんガイドさん達。
そこへ彼女、いきなり一番先頭にいる若い男性ガイドの所へ突入。
(ゲゲ、何する気かしら?)

自分のなにやらIDみたいなものを見せながら、
「ちょっと宜しいかしらあなた、あなた何名分のチケット?
20名、そう、私は2名なの、そう2名、だから先に買わせてちょうだい。ありがとう。」

すごいわぁ~ぎょ

この2つの関門を通った後は、美術館に入場となるのですが、
美術館に入るのも大渋滞。
上のフロアにあがる階段の前で、
皆さんじっと我慢の子で、順番を待機中。

今度はガイドさん、そこは素通りして、
階段横の誰もいない、大きなエレベーターの前へ。
そしてボタンを押し、エレベーターにササっと乗り込むや、
「このエレベーター、実は身体障害者用なのよ。お母様、お膝が痛いんでしょう。」
としたり顔で、全ての関門を通過。

そして、上階で降りるとバチカン全体のアートを紹介してくれるブースへ移動。
このブースで説明を聞いた後、各展示室へ移動となります。

このブースでは大きな画像が出てくるモニターを元にガイドさんが説明をします。

ですので沢山のブースがあるのすが、ここもやっぱり混んでいて、
私達がガイドさんから説明を受けている後ろには、
後から到着した20名位のツアーが、じっと私達の動性に目を向けて待っています。

「ヒュミ、いいのよ、後ろなんて気にしなくても。
ここでの宗教的な意味や出来事を理解できなっかたら、
バチカンのアートの意義は分かりません。」ときっちりと説明をしてくれます。

後ろのガイドさんから「まだかしら」という小声での催促が来ても、
フンというそぶりとともに、シッシッ!と、手で追い払う。

「ヒュミ、あの人は資格を持っていないガイド、私とは違います。
私は国家で認められたバチカンの正式なガイドなんですよ。
そして私は、大学でも教えているプロフェッサーなんです。
私の使命は、皆さんにバチカン美術館の素晴らしさを皆さんに少しでも知ってもらうこと。」
と胸を張って答えるのでした。

そして、更にこう語ってくれました。
「私は、ほぼ毎日のように、ここへやってくるの。
でもね、毎回、必ずバチカンでは新しい発見があるのよ。」



この後も、ガイドさん、通常人が入れないプライベートな礼拝堂を見させて貰ったり、
アートについての詳しい見方や見所を説明をしてくれたり、
システィーナ礼拝堂では、立ち入り禁止のロープを外して、
「枢機卿しか座れないらしい椅子」を指して、
ここに座ってゆっくり礼拝堂で静かな時を過ごして下さいって言うし。
(そんなことして、いいの~?)セキュリティもOKって言ってるからいいんだろうけれどねぇ、、。

ともかくも、バチカンの絢爛豪華さに圧倒されたのと、
歴代の法王にまつわる裏話しのエピソードにも興味津々。
母と二人でイタリアの国家資格を持ったガイドさんのすごさを知った1日でした。




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