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もうすぐニューヨーク

ここのところ、振り続ける雨。
雨嫌いの私はウンザリしてしまうが、6月8日からのNYへの旅行のことを考えると、ニンマリとしてしまう。にこっ

雨ではあるが、5月30日(土)は、増上寺で「薪能」を知合いと一緒に観る予定。

増上寺近くに勤務する友人が、5名全員の分をまとめて購入したチケットはA席。
S席最前列は火の粉が飛んでくると言う窓口情報もあり、
友人は悩んだ末、火の粉がかからずよく見えるという、舞台の横にある指定席のA席を選んだらしい。
開演は5時30分からである。

今回、一緒に薪能を観る5名のうち2名は、5月に誕生日を迎えたバースディ・ガールである。
私と友人の二人で、丸ビルにあるコンランショップで待ち合わせて、二人への誕生日ギフトを選ぶことにした。

久しぶりの、丸ビルのコンランショップ

気をつけないと、危険、、、。あうっ
大体、買物好きの私は、新しくセンスの良いグッズを見ると欲しくなる癖がある。
「あら、あのクッションいいじゃない。そうそう、これって、うちのベッドのクッションの差し色として使えるわ~。このグラスも、、、」などど、購入に向けて、ドンドン自分で自分を説得する会話を頭の中で始めてしまう。

もうすぐ、ニューヨークへ行く予定である。
かの地へ行けば、買物や食事でドっとお金を使うはず..。
今からの買物はセーブしておきたいものである。
とまた、NY行きを思って、お店で一人ニンマリする。

ニンマリと自らを戒めながら、コンランの久しぶりに見るインテリアや雑貨には、チラ見だけであまり近寄らないことにする。

そういえば最近、住宅の購入を検討している友人は、ここのところ財布の紐が固い。
この半年近くずっとクッションを見ていると思うが、なかなか買おうとしない。
コンランでも、「ちょっと見てください。これいいと思いませんか!」と指差したので、購入するのかと思いきや、今回も見送るようである。
自宅を購入するまで、無駄遣いを控えているのかもしれない。むむっ
買物好きの私たち、両者共に本日は財布の紐が固いようである。

コンランとフランフランの2店を、巡りながら、二人へのプレゼントをようやく購入した私たちは、丸ビルのテラスでお茶を飲みながら休憩することに。

会話は、自然と目下ウキウキのニューヨーク旅行の話題となる。
ちなみに松井好きの家の旦那は、新しいヤンキース球場で、ぜひとも野球を見たいようである。しかしながら、ヤンキース・スタジアムでの試合は、ニューヨークに到着する夜しか行われていない。ヤンキー・スタジアムのサイトを見ると、あいにく滞在中は、全てアウェイでの試合である。しくしく
やむなく、18時30分にJFK空港に到着したら、そのままヤンキー・スタジアムに移動し、野球を観戦することにした。
しかしながら、大きな荷物を抱えての移動である。きゅー
面倒なのでホテルのコンシェルジェにメールを入れて相談したところ、スタジアムからの帰りはタクシーがなかなか拾えないらしい。リムジンを時間で雇い、空港→スタジアム→ホテルの移動を対応するのがベストだと思うという回答が返ってきた。

しかし、ニューヨークに支店のある会社に勤める件の友人によれば、リムジンのプライスも会社によって違うので、自分で探して予約をした方がお得だそうだ。

「バンドーさん、もうすぐニューヨークですよね!」とお茶を飲みながら友人は言う。
「ウフフフ..そうなのよ。もうすぐなのよ。」と顔が緩む。
「○ちゃん、この間、メールでのNYのリムジン情報ありがとね!早速、他の会社も調べてみようと思っている。」
(実際に調べてみると、ホテル手配だと1時間辺り95ドルだが、他にも1時間65ドルの会社もある。)
「いいですよねぇ~ニューヨーク。観光の予定とかどうするんですか?」
「大体は決めた。それとニューヨークはとりあえずレストランを2箇所予約したの。やっぱり話題になっているお店に行ってみたいからねぇ、フレンチの"アラン・デュカス"と、オーガニックで人気のある"ブルー・ヒル"に予約をしたのよ。」
「ふ~ん、だんだん盛り上がってきてますねぇ!」
「そうなのlove、昔住んでいた国連近くのアパートにも行ってみようかなぁと思ってる。すっごく懐かしいわぁハート

お茶を飲みながら、再びニューヨークに思いを馳せて、ニンマリである。にこっ

月月月月月月月月月月月月月

一服した後は、増上寺に向けて出発。
他の3人とは、薪能の会場入り口で合流した。



「薪能は、雨天のため中止」
その代わりに「増上寺本堂」に舞台にして演目を行うらしい。
しかも、チケットは完全指定となっていたが、急遽の会場変更でS席、A席としか書かれていない。
B席、C席の方々は、席がないのでキヤンセル。払い戻しという対応だったようだ。

阿弥陀如来が鎮座する本堂


本堂周りに座る観客


薪の炎の中での幻想的な薪能を楽しみにしていたので、会場が建物内に変更となったのはとても残念。
以前、遠い座席から「明治神宮」での薪能を鑑賞したことがあるのだが、素晴しかった。

しかしながら、何とか席の隙間をぬって、前列に座れたので、とても良いことが1つあった。
それは、わずかな照明に照らされた能の「衣装」を間近にじっくりと観ることが出来た点である。
私は、最後の演目の「紅葉狩」の"鬼役"の一人が、鬼への変身前の"美女役"として着ていた紅葉の模様をあしらった着物と、"平清盛役"の武者の着物の色使いが強く印象に残った。
能の衣装って、本当に何とも言えずため息が出るほど綺麗。love
古代色って言うんでしょうか。染めの色や色あわせがとても美しいと思います。
1着の衣装を作成するには、多大な時間がかかると思う。以前京都の西陣織の地区に行った時に、特別に公開していた古来より受け継がれてきた能の衣装を見たのだが、その緻密な刺繍や、色使いにうっとりと見入ってしまったことがある。

最後の演目「紅葉狩」は圧巻だった。
美しい女性達が、鬼に変身した後のあの迫力。鬼気迫るとはこのことかと思った。
舞台の上が、怪しく浮かび上がる沢山の鬼達に占拠された形となる。
真っ赤な髪と下からの光を浴びて浮かび上がる鬼の面、そして美しい衣装。
場面を盛りあげる掛け声、鼓、笛の音。
鬼を見て、刀の柄に手をかけ、何度か踏みとどまる平清盛。
しかし遂にその刀を振り下ろし、鬼を退治する清盛。
ゆっくりとした時の流れを感じさせる能の中で、美しく幻想的で迫力のある「ドラマ」であった。

帰り道、海外旅行もいいものだが、能のような日本の伝統的な芸能や美を鑑賞できる機会はやはり貴重だと感じた。


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