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桜の季節に伊勢神宮へ参拝 一日目

自宅前の桜がようやく満開となった朝早く、伊勢神宮に向けて出発。電車

写真は無事伊勢につき、外宮の手水舎で心身を清めている母と私たち一行


母から以前より「フミちゃん、連れて行って!」と何度かリクエストのあった"お伊勢参り"の旅である。

私の周りには、ここ数年、伊勢神宮にお参りをしている人が沢山いる。
本格的な人は、滝打たれの行のような禊ぎをしてから、お参りをしている。

うちの旦那さんも、伊勢神宮には仕事の出張も兼ねて、何度かお参りをしている。
戻ってきてから「いや~、良かったよ~」とやや自慢げに語るので、私の中では、"お伊勢参り"は、ミステリアスかつ「絶対に行くべき場所」として刷り込まれてきた。
しかもお参りしてきた人たちの話しを聞くにつけ「それなりに本格的に参らねば....」という思いも強くなっていった。

「本格的に参る」と、
神事にはとんと疎い私が行くと決めたなら、それなりに本格的に参るために、"しかるべき人"に案内をお願いしなくてはならない。

ありがたいことに、近しい人の中に"しかるべき人"がいるものである。にこっ

私がソニーミュージックエンタテインメントに営業をしていた15年前頃から、当時は教育の担当者として、今はうちの会社の仕事を手伝って貰ったり、ご飯を一緒に食べる相手として付き合いの長い、しっかりもののF女に案内を願いでた。
F女は、神社と関係のある家系から神事に明るい。

F女は、私が「今度伊勢に行こうと思っているのよ」とつぶやくと、
「大丈夫。バンちゃんが伊勢に行く時には、それなりの人を紹介するから」と頼もしい笑みと共に引き受けてくれた。
あまり多くを語らずとも、本当に親切になんでもかなえてくれるスーパーウーマンである。

おかげさまで、神事に疎くせっかちな娘と、やや天然な母の親子連れは、めでたく旅に向けて出発。

しかし、旅の1日目となる朝、東京駅につくと、強風のため、東海道新幹線の運行が遅れているというアナウンス。きゅー
どうなることかと思ったが、数分遅れで無事名古屋駅に到着し、予約していた近鉄特急に無事乗り換えることができた。にこっ
危惧していた朝からの雨もあがり、お参りに傘を差す必要もなさそうで、ホっとする。チョキ

もっとも、私の心配をよそにF女は朝から余裕たっぷりで、
「大丈夫よ、バンちゃんとの旅で雨にあたったことなんて無いじゃない」と全く心配していないから、この人はすごいと思う。

伊勢駅で、F女が親しいY女史とT女史の二人と落ち合い、まずはY女史が運転する車に5人乗り込み、外宮へと向かう。
Y女史は今は関東に住んでいるが、志摩に長らく住んだことがあり、F女と同じく家系的に神事に明るいし、日本書紀なども勉強していて詳しい。
Y女史は、私の知らない世界を紹介して頂ける、大事な水先案内人兼先生でもある。

外宮の北参道の駐車場につくと、Y女史はなぜか駐車スペースの一角の中にまっすぐ停めず、対角線となるような形で、車を斜めにパークした。
「もしかして、これも何か意味があるのかもしれない」と密かに思ったりしたが、毎回そんな風なので単に停め直すのが面倒らしいと判明した。
Y女史はいたって大らかな性格で優雅な感じがするが、経営者としての貫禄もある。
すごいわ~と関心するだけでなく、この駐車のエピソードによって、Y女史にはすっかり親近感を感じてしまった。

これは、外宮の御池の近くにある超パワースポット、「三つ石」
ここでお参りの前に手を合わせた。


そして、いよいよ神様がいらっしゃる「御正宮」
御正宮は、四重の垣に囲まれている。
一般の人の参拝は、一番外側の御門をくぐり、外側から二番目の御門まで。


その二番目の御門となる「外玉垣南御門」
純白の絹の御幌(みとばり)ごしに参拝します。


次に参拝するのは、風の神様の「風の宮」
鎌倉時代に神様が力をあわせて神風をふかし、モンゴル軍の襲来から日本を守られたといわれています。


次に参拝するのは荒御魂(あらみたま)を祀る「多賀宮(たかのみや)」
多賀宮には、外宮のご祭神、豊受大御神の「荒御魂」をお祀りしています。

個人的なお願いごとは、ここで初めてできるそうです。
そのようなことも知らなかった私は、ずっとお願いごとを重ねていて、ぽっ本当にお恥ずかしい限りで、日ごろから神頼みしかしていない自分に反省。
荒御魂は、願いごとに対してパワーを与えてくれる神様なのです。

ちなみに、神様の魂には

・穏やかで優しい和御魂(にぎみたま)
・行動的で激しい荒御魂(あらみたま)

があるそうで、外宮では和御魂を「御正宮」に、荒御魂を「多賀宮」に分けてお祀りしているそうです。

次は土地の神様である別宮の「土宮」(つちのみや)に参拝
ここに祀られているのは、土地の守り神の大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)です。
土地にまつわるようなこと、引越しとか不動産の売買など考えている人は参拝すべき神様です。



外宮の参拝を終えて、この日泊まる「神宮会館」に全員でチェックイン。
神宮会館は、内宮とおかげ横丁のすぐ側にあり、とっても便利な宿泊施設です。
ただし、予約が早くから入ってしまうので、新館に予約を入れたい場合には、早めの予約が必要。

この日は、4日(日)の奉納相撲があるので、神宮会館の入り口に書かれた予約名を見ると、相撲部屋の親方一行も宿泊している。

荷物を預け、母と私はいそいそと「おかげ横丁」へと向かい、
薦められた「赤福本店」でお茶と赤福で一服。


母と二人火鉢にあたりながら、店内に座って見ていると、次から次へと観光客が来ては出て行く。
みな滞在時間が短いので、回転数がすごい。

ふと帰り際に、赤福を作っている現場をみると、
若いお嬢さんたちが、赤福をせっせと作っている。
その手際の良さは、早廻しのビデオを見ているようである。


通りに出ると、赤福を食べたばかりなのに、またまた食欲をそそる、貝が焼ける香ばしい匂いが漂ってくる。
その匂いに釣られて近づいてみると、牡蠣である。
この後、少ししたらフレンチの夕食を食べる予定なので、食べ過ぎてもどうかと...と迷いつつ、
旦那さんから通称"ラッコちゃん"といわれている貝好きの私である、
やっぱり牡蠣も大アサリも食べることに。ハート


神宮会館に戻って一休みした後は、
予約を入れてもらったフレンチ・レストラン、"ヴォン・ヴィヴァン"で夕食
郵便局の古い建物の中にあるレストランで、クラッシックで落ち着いた雰囲気のお店
そういえば、東京にも80年代に"ロアラブッシュ"というフレンチがオープンしたけれど、ちょっと似ている。


母は神都ビール、私はワインで乾杯


アミューズが可愛く、特に松坂牛が美味しい。


かぼちゃのスープ、
前菜の魚介のサラダ、
メインの松坂肉のみすじ肉といちぼ肉を食べた後は、デザートハートハート
私はフランボアーズ以外全ての種類をトライ。


本当にちょうど良いボリュームで美味しかった。

夜も更けて、非日常の刺激的な一日が過ぎさろうとしているが、
この夜、私は伊勢に来ているという実感がまだ湧いていない気がした。

多分、あれやこれやと物珍しく、キョロキョロしていたせいで、地に足がついていなかったのかもしれない。

この感覚は、ローマに行ったときにもあった。否、過去の旅行でも初日はいつもそんな感じのように思える。

伊勢参りをした昔の江戸に住む人たちが、遠く長い道のりを、何日も歩いて到着するのと違い、
今日、伊勢参りをする私たちは、東京からほんの数時間もかければ、すぐに伊勢についてしまう。

物理的に長い距離を移動してきたわりには、鉄道や飛行機という便利な交通機関があるせいで、早く現地についてしまい、頭では遠くにきていると理解していても、体の細胞は遠くに来たということを認識できないでいるのかもしれない。

ともかく、神々の御霊が鎮座している伊勢の地と空気に早く溶け込もうと、神宮会館の布団の中でスっと目を閉じた。

明日は、早朝6時30分に出発である。むむっ




旅行 : 18:26 : comments (x) : trackback (x)
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