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2010-04-07 Wed
内宮参拝を無事終えて神宮会館に戻り、皆でのんびりと朝食をとることにした。
食いしん坊の母は、私よりも朝はしっかりと食べる。
食べないとイライラするらしい。
娘である私は、逆に朝沢山食べてしまうと、調子が悪くなってしまう。
嬉しそうに朝食を食べる母を見ながら、Y女史が感心して
「お母様、本当に明るいエネルギーで、開けていて素晴らしいわぁ~」と褒めたので、
76歳の母は、嬉しそうに「そうですか、、ウフフ」と顔をほころばせて上機嫌。
母は年を重ねるごとに、かつての"鬼のような気迫と威厳"は影をひそめ、何だか天然で可愛らしい感じになってきている。
これからも、可愛い系のおばあちゃんに、ますますなっていくのだろうと思う。
(時々、その天然ぶりを発揮して、娘も孫も、ヒェ!っと引くようなことを、のたまうのですが...)
(大体、母は数年前まで、銀行に定期預金というものがあることを知らなかった人である)
そんなことを考えながら、時計を見ると、まだ午前9時である。
あれだけお参りしたのに、まだこんな時間とは...、
"早起きは三文の徳"というけれど、ホント1日を有効活用できて素晴らしい。
朝食を終えて、会館をチェックアウトした私たちは"志摩"に向けて出発
途中F女の提案で、五十鈴川で車を停めた。
川にかかる浦田橋の上から眺めると、両側の土手には延々と桜が続いている。
橋のたもとで咲いている桜は山桜である。あまりに可愛いので写真を撮ってしまった。
伊勢志摩スカイラインを30分ほど走ると、「伊勢志摩国立公園」に到着した。
Y女史は、英虞湾を上から眺める景色を、是非私たちに見せたいと思い、ここを選んでくれたそうだ。
早速、「横山展望台」に昇ってみると、すごい。
眼下に英虞湾の複雑に入り組んだリアス式海岸と沢山の島、水平線が広がっている。
今まで見たことがない景色なので、母と二人で「すご~い!」と歓声をあげてしまった。
まるでラグーンが数多く点在しているようにも見える。
坐骨神経痛が持病の母は、こういうときに案外驚くほど元気。
痛いとは決して言わずに、元気に皆についてセッセと歩く。
高いところに昇る話しは、炎天下でない限り、今まで断ったためしがない。
F女とT女史は、一段高いところから景色に見入っていたが、
F女は「景色は変わらないから、昇ってこなくても大丈夫」と無駄足を運ばせないようコメントを伝えてくれる。
母の足を考えてのコメントだろう、やはり気配りの人である。
さて、私たちは国立公園を後にして山を下り、展望台から見下ろしていたであろう場所へと移動した。
志摩随一のホテルである「志摩観光ホテル」へ立ち寄る。ホテル好きの私には、かなり嬉しいプランである。
写真は、志摩観光ホテル・クラッシック(つまり旧館)のアプローチです。
この辺りの桜は、咲くのが早いようで、私たちが行ったときには、見ごろを終えてすでに大部分の花は散っていた。
想像したとおり、ホテルの庭からの眺めは素晴らしく、ウネウネと青く伸びたリアス式海岸が見える。
プライベートビーチの上に立つ別荘から景色を眺めているような静けさがある。
景色が見えるホテルのロビーで、お茶を飲みながら本でも読んで小1時間は過ごしたい場所である。
名ホテル&抜群の景色となれば、
皆で記念写真を撮りたくなるものである。
ホテルの内部のインテリアは古く、子供の頃に泊まったホテルの調度を思い出させる。
そう、70年代調の格式あるホテルが、綺麗にメンテナンスされ、使われている感じである。
無駄な装飾がなくシンプルで、色使いが少なくコントラストは弱め、インテリアはセクシーじゃないけど品がある。
メインダイニングのレストランをチラリとみると、格式を感じさせる雰囲気がある。
昔の「箱根プリンス」のレストランにちょっと趣が近い。
さて、クラッシックに続いて、次は、少し離れた場所にある
「志摩観光ホテルベイコート」へと移動。
ホームパージを見て、泊まるならばベイコートにしようと私は思っていた。
エントランスから入ると、水に浮かぶバラが出迎えてくれる。
フロントの天井から下がり、ホールを照らすライト
蜂の巣のような金属の線で造られたオブジェについているプツプツしたものは、全て英虞湾で採れた真珠だそうだ。
小規模高質なホテルのサービスを思わせるラウンジは小ぶりで、居心地が良い。
クラッシックとの比較でいえば、ベイコートは、モダンにアジアンが加味された感じ。
色使いは、ベーシックな茶系でまとめられ、さし色のブルーとオレンジが効いていてエネルギーを感じる。
中庭のプールだけ見ていたら、アジアのリゾートホテルかと思ってしまう。
でもプールの側にバーがないのは、艶消しで、ちょっと面白みがないなぁ....。
そうこうする内にランチの時間である。
Y女史の推薦で予約していた「プライムリゾート賢島」へと向かう。
ここは、オレンジ色の瓦屋根に白い壁を持つ、南欧風のリゾートホテル。
ここからも美しい英虞湾の海が見下ろすことができます。
ホテルの窓からからみえる景色でいえば、志摩観光ホテルよりも、こちらのリゾートの方が開放的な感じがします。
特にホテルのレストラン、"アッシュ・ドール"からは湾の景色が綺麗に広がって見えます。
スタッフの方々が、私たちのテーブルをセットしてくれています。
5人でアッシュ・ドールの座席に座ったところで、記念撮影。
しかし、海辺の日差しは暑い。
ジリジリと照りつける日差しを浴びて、着ている服を脱ぎ捨てたくなってしまった。
朝寒いかなぁと思い、タートルネックを着たことを後悔してしまう。
コースの一皿目は
ココット入り半熟卵 小エビとシャンピニオンのクリームソース
そしてレンズ豆のスープ うなぎスモークの浮身
サーモンのポワレ オゼイユ添え シブレット・ソース
そして、骨付きポーク 背肉のソテープラム添え
お腹がかなり一杯になったところで、
デザートは、クレメ・ダンジュ
ちょっと食べすぎたかな、、、。
私よりしっかりと朝食べていた母も、ポークは残してしまった。
ボリュームのあったランチの後、
コーヒーを飲みながら、私たちはややまったりとしてしまった。
しかし、ここでY女史、F女、T女の3人が、
「お母様、お肌がとっても綺麗、とっても70歳を超えているなんて思えない」
「お若いわ~。それにとっても明るくって素晴らしい!」
「髪の毛もきれいな白で、フサフサしているしねぇ」
と口々に褒めそやすので、母はまったりなんかせずに、すっかり嬉しそうにはしゃいでいる。
娘の目からは、今の母は様々な責任からすっかり開放されて
自由に人生を謳歌しているようにみえる。
私もいつかこんな風に、老後を迎える日がくるのだろうか?
こんなに明るく76歳を迎えることができるのだろうか?
そうなりたいと願う。
ともかく、ちょっと難儀な面も時々ありますが、元気で明るく楽しい母は最高です。
そして夕方が近づいてくる頃、私たちは志摩を後にし、
鳥羽へと向かった。
今晩は、予約していたエクシブ鳥羽に泊まる予定。
しかし志摩から鳥羽に向かうルートが渋い。
ナビが示す最短距離のルートなんだろうけれど、農道とか林道のように細く、しかも曲がりくねっている。
対向車がきた場合、私だったら絶対に通り抜けできないに違いない。
1つの車で命をかけた?運命共同体の5人は、固唾を呑みながら、この"獣道"が早く終わることを祈りつつ、緊張感を紛らすためにジョークを飛ばす。
果てしなく続く"獣道"を、Y女史が果敢に通り抜け、やっと表通りに出ると、すぐにエクシブが見えてきた。
無事宿泊場所に到着。ホッ
しかし、ホっとしたのもつかの間、車を停めてホテルのロビーに入ると、ものすごい人でごった返している。
老若男女、お子様から学生さん、ご夫婦、おじいちゃま、おばあちゃまたちで、ロビーはすごいことになっている。
今までの志摩観光ホテルやプライムリゾート賢島の静けさとは対照的である。
(まぁ、メンバーシップを持っているホテルの経営が上手く行っていると思えばいいのでしょうけれど)
ともかくも、喧騒を抜けるようにサッサと部屋にチェックインし、少し休んで温泉につかることにした。
エクシブのお部屋からも、海が見える。
今度は鳥羽の海である。
母と二人、しばらくベッドで横になって休んだ後、
人の少ないであろう夕方5時以降を狙って、スパにいったが、やや混み状態である。
あ~という感じであるが、温泉は、とってもツルツルしていて、お肌に効きそう。
「名湯」といわれているのがうなずける感じがした。
温泉から上がって、しばらくすると、部屋の電話がなり、
寿司会席の席があいたという連絡が入った。
母と二人着替えて連れ立ち、イソイソとレストランへと降りていく。
カウンターに座ってメニューを開き、すぐに「伊勢海老の会席」を食べることに決めた。
魚介は全て地のものであるらしい。
付き出し1
ホタルイカの酢味噌
付き出し2
エビと竹の子
こうなるとキリっと冷えた冷酒が飲みたくなってくる..
辛口の義左衛門(ぎざえもん)純米吟醸をお願いする。
季節のお吸いもの
季節のお作り
お薦めのさざえの壺焼き
煮物
伊勢海老の具足煮
そして、その後は「握り」を9種類
伊勢海老からスタートして、トロ以外のネタは、全て地のものだそうだ。
本当に小さく「シャリ小」にお願いして握って貰っているので、ちょっとバランス悪くネタがよれて写っていますが、
とっても美味しかったです。
タコ、タチウオもいけてました。
(美味しいと写真忘れます)
伊勢海老の赤だし
これ意外な感じがしました。白味噌のイメージが出来上がっているんだと思います。
ちなみに、全国のエクシブの中でも、お鮨を出しているのは鳥羽だけだそうです。
板前さんの感じがよくて、サービスも料理もとてもよい感じです。
もっと増えるといいのに。
美味しいものを食べているときは、人間誰でも幸せである。
「伊勢、志摩、鳥羽っていいところねぇ...」
と母と二人で、幸せ気分にひたりながら、夜は更けていく....。
明日は、遷都1300年の奈良へ
by bandoh
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