Main |
2009-10-26 Mon
先日、西麻布での食事を済ませ、お茶の場所へ友人と移動した。
友人は女性で、40歳、目下恋人を探している。
彼女の場合、割と男性から多く声がかかるのだが、次のステップに進むのが難しい。
一つには、あまり好みではない相手から声がかかる。
二つ目には、自分が良いと思った男性からは、気のない返事が返ってくる。
「なかなか、上手くいかないのよぇ」と、ハーブティを飲みながら、友人はため息をつく。
土曜日の夜に、最近知り合った男性と、デートの予定があるらしい。
しかし、相手に対して、彼女はあまり魅力を感じないとのこと。
「今度、3回目のデートになるんだけれど、今イチな感じなの」
「どうして?落ち着いた感じで性格も良さそうだし、食事の趣味もあうみたいじゃない?」
「そうなんだけど、1回目のデートは期待していないで、出かけたから、連れて行ってくれたお店とか、選ぶ食事とか、私とピッタリ好みがあうし、彼の感じもよくて、意外な感じでビックリしたのよ」
「へぇ~、それで何が駄目なの」
「それで2回目のデートにも出かけることにしたんだけれど、2回目のデートが何だかあんまりよくなかったんだよね」
「良くないって、どんな風に?」
「彼って、何だかここにいないような感じで、こっちの目を見て話さないし、1時間ちょっと過ぎた辺りで結局お店を出たの」
「何か理由があるんじゃない?」
「う~ん、私が選んだお店に行ったんだけれど、そこが落ち着かなかったのかもしれないし、それにちょうど海外との仕事の連絡があったみたいで、それに気を取られていたような気がする」
「ふ~ん、じゃ、仕事のことに頭が行ってたのかもね」
「でも、私、その日彼が私の手の上に、自分の手を重ねようとした時、パっと引っ込めちゃったのよ。何だか、触られたくないって感じだったの。それで、〝あっ、駄目かも〟って思っちゃった」
なるほど、とっさに手を引っ込めたのか....。
それは、彼も、〝俺に気がない?〟っと思った可能性高しだなぁ。
「じゃ、生理的に駄目ってことかな?」
「そんな感じ。私、ドンドン積極的に来るような人だと、身構えちゃうの。だから、勘違いされないように、1回目のデートの時なんか、モロ普段着っぽいジーンズに、白のワイシャツで、シャツは第1ボタンからキッチリ全部とめて、〝私はあなたに気がありません〟ていうメッセージを送ったもん」
う~む、極端なドレスダウンか。
相手はそれをどう見たんだろうか???
「それで、どうしてわざわざ3回目のデートに行くことにしたの?」
「3回目のデート、結構、悩んだんだけれど、私って、これまで、ずっと相手を見る目がなかったような気がするのよ。だってこれまでそれで躓いてきたでしょう。だから一応、もう一度、トライしてみようかと思って」
「なるほどねぇ、相手選びを間違えているかもしれないか。まぁトライしてみる価値はあるかもね」
「そうなの。でもね、彼に〝好きだ〟って誤解されちゃ困るから、私は絶対にまたドレスアップして行かないつもり」
「1回目のデートとまったく同じ服装で行ったりしてね」
「キャハハハハ....。それ、面白い。彼、ゲっと思うかも。私2着しか服を持っていないとか言っちゃおうかな~、後、顔に絆創膏張っていこうかな~。キャハハハ」
話しは最終的に、いかに変な格好をして、相手の気をそぐかで、すっかり盛り上がってしまった。
「でもね、もし、それで彼から嫌われたらどうするの?」
「ぜんぜん、そんなこと気にならない。平気、平気」
そんな会話を持った後、先週の土曜日の夜に、友人から電話がかかってきた。
「聞いて。彼とのデート、これまでの人生で一番、楽しかった!青山で会って食事して、ジャズのお店に行ったんだけれど、ものすごく雰囲気が良くて、最高な場所だった。ブルーノートなんかよりも断然に良かった」
「これまでの人生で一番楽しかった? すごいじゃん。私も今度そこに行ってみたいな」
「いいよ、絶対に一緒に行こう。すっごく楽しいから、フミちゃんを案内したい」
「それで彼はどうだったの?」
「そうねぇ、感じが良くて、この前と違った。彼も多分、楽しんでいたと思う」
「そう、それは良かったね。それで、今後、彼とは進みそう?」
「う~ん、そうかも。でも別にそうでなくとも構わない。彼からもしも連絡がこなくても、大丈夫」
この辺りの友人の気持ちは、不思議だなぁ~と思う。
私だったら、そういう状況で連絡が来なかったら、やっぱり気になると思う。
彼女がもしその程度な感じだっとしたら、彼も鈍い人じゃなさそうだから、気がつくと思うけどなぁ。なんたって、2回目のデートで、彼女から手を引っ込められちゃったくらいだし。
「僕だったら、デートの相手から手を引っ込められたら、それでもう撤退します」
と、一緒に土曜日の夜に3人で食事をした、20代の男性は言った。
「だって、負け戦が分かっているのに、それ以上は攻める気がしないじゃないですか?毎回彼女が地味で同じ服装してくる?それはあんまり大きな問題じゃないですね。逆に好きな子だったら、何かプレゼントしてあげようかなと思っちゃいます」
と更に答えた。
そうかぁ、男性は女性の洋服のセンスよりも、手を引っ込められたことの方がずっと堪えるものなんだ。
女性の場合、男性の服装って結構気になるものだけどね。
ウェストポーチとか、ヴィトンの昔はやったセカンドバッグみたいなのを持って、デートに現れたら、辛い。
今朝、その友人からメールが届いた。
タイトルは「悲しい結末」
なんだろうと思って開いたら、日曜日の朝に彼にお礼のメールを送ったのだけれど、彼から返事が戻ってこないらしい。
>いつもはすぐに返信くれるのに。ずっと返事なし。絶対に嫌われたと思う。
〝絶対に嫌われた〟って、またオーバーな表現だなぁ...。
大体、彼女は毎回そういう極端な傾向がある。
以前にも、〝彼も絶対に楽しかったと思う。私たちって、すごくウマがあってピッタリなんだと思う〟と彼女が言った後、相手からパッタリと音沙汰がないとかいうこともある。思い込みが強い。
しかし、不思議だ。
あれほど生理的にいやだとか、彼から連絡こなくても平気とか言っていたのに。
人間、追われると逃げるし、逃げられると追いたくなるものなんだろう。
う~ん、状況が変わると、簡単に人の心って変わるものなんだなと改めて実感。
この先、どうなるんだろう。彼から再度お誘いはあるのか?はたまた彼女から誘うのか?
by bandoh
徒然なるままに : 13:32 : comments (x) : trackback (x)